住宅ローンを借り換えるタイミングはいつがいい?

                 

持ち家の方にとって、毎月の支出のなかで最も大きいのは住宅ローンの返済ではないでしょうか。

住宅ローンの返済額を減らすためにまず考えるべき手段は、借り換えです。
利率が低いローンに借り換えることで、返済にかかる利息を減らすことができます。

しかし、借り換える時期によっては損をしてしまう場合もあります。

このページでは借り換えの注意点や、検討するべきタイミングについて解説します。

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借り換えのタイミングや条件によっては、逆に出費の方が増えてしまうケースもあるので、注意が必要です。

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借り換えのタイミングに注意が必要な理由

住宅ローンの借り換えには、銀行の手続きだけでなく、税金の控除なども関わってきます。

タイミングが悪いと、返済額を減らすつもりが、かえって出費が増えてしまうという失敗もあるので、注意が必要です。

特に注意すべきなのが、以下のケースです。

借り換えに注意が必要なケース

  • ローン残高が1,000万円以下
  • 借り換えで返済期間が10年未満になる
  • 固定金利から変動金利に換える場合

ローン残高が1,000万円以下の場合

住宅ローンの残高が多いほど、金利が下がることによる減額効果が大きくなります。

一般的に、借り換えのメリットを十分に得られるローン残高は、1,000万円以上といわれています。

残高が少ないと、借り換えでの減額効果が小さかったり、逆に借り換えによるコストの方が上回ってしまうことがあります。
(借り換えによるコストについては、後述のご説明をお読みください)

借り換えで返済期間が10年未満になる場合

年末調整や確定申告などで住宅ローン控除の申請をすると、所得税・住民税が軽減されます。

ですが、この住宅ローン控除の対象となるのは、ローンの返済期間が10年以上の場合に限られます。

例えば、ローンが12年残っている人が借り換えをして返済期間が9年となった場合、控除は受けられません。

税金の支払いが増え、ローンの減額分を上回ってしまうおそれがあるので注意しましょう。

固定金利から変動金利に換える場合

変動金利のローンは固定金利より低い利率になっていることが一般的ですが、経済動向により、利率が上下する可能性があります。

しかし、これから金利が上がるか下がるかは、誰にも分かりません。

固定金利から変動金利に換える場合は、将来の金利上昇リスクがあることをよく理解しましょう。

そのうえで、今後の金利上昇の見込みと、借り換え前後の金利差を考慮して検討することをおすすめします。

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借り換えにかかるコストに要注意

タイミングにかかわらず、借り換えには諸費用がかかることを忘れてはいけません。

ローンの返済額を減らせても、諸費用の出費の方が高くなってしまったら本末転倒です。

手数料は、新しく借りる銀行だけでなく、元の銀行にもかかります(繰り上げ返済手数料など)。

手数料や印紙代の費用は、それぞれ数万円単位。
保証料も含めた総額が数十万円にもなる場合があるので、必ず事前に確認しておきましょう。

借り換えを検討すべきタイミング

上の注意点も含めた、住宅ローンの借り換えを検討するべきタイミングは次のとおり。

借り換えを検討するタイミング

  1. 好条件の金融機関が見つかった
  2. ローン残高が1,000万円以上
  3. 返済期間が10年以上
  4. ローンの更新で金利が上がった

なお、好条件と考えてよい金利差の目安は1%以上といわれることが一般的です。

審査が通らず借り換えできないケースがある

借り換えをする場合も、元のローンのときと同様、新しい銀行の審査を受ける必要があります。

以下の条件に当てはまる場合、ローンの審査に通らない場合があるので、借り換えができない可能性があります。

  • 健康状態に問題がある
  • 収入が減った
  • 起業や転職したばかり
  • ローンの延滞履歴がある
  • 同一銀行での借り換え

借り換えを検討中の方は、上記に当てはまらないかどうかをあらかじめ確認しておきましょう。

今借りている銀行への返済実績も審査される

多くの銀行では、今借り入れをしている銀行への返済実績も借り換え時の審査対象となります。

そして、銀行によって「借り入れから2年以上」「返済実績1年以上」など、審査基準はまちまちです。

そのため、ローンを組んで間もない場合などは、返済実績の面で審査が通らない可能性があります。

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借り換えの失敗を防ぐ方法

ここまでご説明した通り、借り換えのタイミングや条件によっては、ローンの減額効果をあまり得られなかったり、逆に出費の方が増えてしまうことがあります。

こういった失敗を防ぐためには、ローン残高や残年数を考慮した返済計画や、税金に関する知識が必要です。

借り換え後の返済計画は、今後のあなたのライフプランに合っているでしょうか?

月々の返済額は、家計のバランスに見合ったものでしょうか?

少しでも不安がある場合は、しっかりとしたお金の計画を立てることをおすすめします。

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執筆者プロフィール

三嶋裕貴

2級ファイナンシャル・プランニング技能士。出版社に勤務したのち、保険マンモス専属ライターとして入社。
お金の失敗を防ぐための保険選びや見直し方、資産運用などの記事を執筆。

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