ニュース等で「外国為替市場」や「円相場」、「円高」「円安」というワードがよく出てくるけれど、何のことかよくわからないという方は少なくないのではないでしょうか。
「外国為替市場」とは、異なる通貨を交換や売買する場所のこと。異なる通貨とは、円やドル等ですね。
「円相場」とは、円と比較した外貨の相対的価値のこと。
円を外貨に交換する際の交換比率が「為替レート」で、「1ドル=○○円××銭」等で表されます。この場合、「1ドルを○○円××銭で買うことができる」ことを表しています。
為替レートとともに外国為替市場で円相場を端的に表す表現が「円高」「円安」です。
では、「円高」や「円安」とはどのような状態を指すのでしょうか。ここではその意味と、円高や円安を活用した「外貨投資」を4種、ご紹介します。
円高とは
外貨に対して円の相対的価値が高くなること「円高」といいます。
例えば1ドル=125円から1ドル=100円になった場合は、円高です。
125円から100円になったのなら、円安では?と思われるかもしれません。
しかし、「外貨に対しての円の価値」として考えてみましょう。
1ドルを買うのに125円必要だったのに、100円で買えるようになったということは、ドルに対する円の価値が上がったということですね。
これを「円高」といいます。
円安とは
外貨に対して円の相対的価値が低くなることを「円安」といいます。
例えば1ドル=100円から1ドル=125円になった場合です。
1ドルを100円で買えていたのに、125円(25円多く)支払わないと買えなくなってしまった。これは、ドルに対する円の価値が下がったということで、「円安」となるわけです。
円高と円安の生活への影響
では、円高と円安で私たちの生活にはどのような影響があるのでしょうか。いくつか例を挙げてみましょう。
円高がもたらす影響
円高による生活への影響は下記のような例があります。
- 海外原料使用製品・輸入製品が安くなる
- 海外旅行での買い物がおトクになる
- 海外資産の価値が下がる
先述のように円高は、外貨に対して円の価値が高くなっている状態のこと。
そのため、海外からエネルギーや原料を調達して生産・供給している製品の場合、生産・供給費を安くすることができるので、それが製品の価格に波及し、安く購入することができるようになります。
同様に海外からの輸入製品も安く購入することができ、海外旅行に行く際も円を多くの外貨に交換ができるため、現地での買い物等がおトクになります。
一方で、外貨投資を含む「海外資産」を持っている場合は、外貨の価値が円に対して下がるため、海外資産の価値も下がります。
円安がもたらす影響
円安による生活への影響は下記のような例があります。
- 海外原料使用製品・輸入製品が高くなる
- 海外資産の価値が上がる
円安は、外貨に対して円の価値が低くなっている状態です。
そのため、円高とは反対に、海外から輸入するエネルギーや資源の価格が上がるため、製品によっては販売価格が上がるものもあるでしょう。
また、海外資産に関しては、円に対する外貨の価値が上がるため、一般的には海外資産の価値も上がります。
投資に有利なのは円高?円安?知っておきたい外貨投資4種
このような円高と円安の影響を利用して投資をするのが「外貨投資」です。まず知っておきたい外貨投資として、下記4種類をご紹介します。
- 外貨預金
- FX
- 外貨建て投資信託
- 外貨建て保険
順に見ていきましょう。
1.外貨預金
外貨預金は、日本円を外貨(ドル等)に換えて金融機関に預け入れることです。
基本的には円で預金をするのと同じですが、下記のような違いがあります。
- 金利が預金する通貨ごとに違う
- 為替相場の変動リスクがある
- 手数料が多くかかる
外貨預金の場合、単純に考えれば、預け入れた(円を外貨に換えたとき)ときよりも払い戻す(外貨を円に換える)ときのほうが円安になっていれば、差分が利益となります。
預け入れた時の円相場が1ドル=100円で、払い戻す時に1ドル=125円だった場合、1ドルあたり25円増えるというわけです。
しかし、上記3点の外貨預金の特長から、メリットばかりというわけにはいきません。例えば下記のようなメリットやデメリットが生じます。
- 預金する通貨の金利が適用されるため、円での金利よりも高い金利が適用され、円で預金するよりも金利による利益が多くなる場合がある
- 預金を払い戻す際、為替相場によっては、預け入れた時の金額(円)を下回る可能性がある
- 払い戻し時に預け入れ時よりも円ベースでお金が増えていたとしても、手数料を差し引くと預け入れ金額を下回る可能性がある
2.FX
FXは「Foreign Exchange」の略で、「外国為替証拠金取引」といわれ、為替レートの変化を利用して、円を外貨に換えたり外貨を円に換えたりすることで利益を得る方法です。
そのため、単純に考えれば、前述の外貨預金のように円安の時に円で外貨を買うことで差分の利益を得ることができ、反対に円高の時に外貨で円を買うことでも差分の利益を得られるでしょう。
ただし、手数料や、スプレッドと呼ばれる取引ごとのコストが発生しますので、気を付けましょう。
FXには下記のような特徴があります。
- 「レバレッジ」の利用で少額でも大きな取引ができる
- 「スワップポイント」によって中長期的に利益を得られる可能性がある
FXは証券会社等で開設したFX口座に「証拠金」を預け入れることで取引がスタートします。
「レバレッジ」とは、この証拠金を担保にして、証拠金(自己資金)の最大25倍の金額で取引できる制度です。
自己資金が少なくても大きな取引が可能になるのは魅力ですが、元本保証がないため、大きな損失が生まれてしまう可能性もあります。
「スワップポイント」とは、低金利通貨で高金利通貨を買った場合に付与される利益のこと。
FXは短期的な取引が多く行われていますが、「スワップポイント」は二つの通貨の金利高低ポジションが維持されている期間はこの利益を得ることができるため、中長期な取引を行うことも可能です。
ただし、高金利通貨の金利が下がり高低ポジションが逆転すると、逆に金利差の分を支払う必要があります。
3.外貨建て投資信託
外貨で取引される投資信託を、外貨建て投資信託といいます。
NISAやつみたてNISAとして利用することで、税制優遇を受けられます。
投資するのは海外の債券や株式等なので為替変動によるリスクがあり、投資を開始した時から円高になると損が生じ、円安が進むと利益が生じるでしょう。
また、為替手数料が必要になるため、利益が生じても手数料がかさむこともあるので注意しましょう。
4.外貨建て保険
外貨建て保険は、保険料の支払いを外貨(ドル等)で行い、保険金や満期保険金、解約返戻金を外貨で受け取る保険商品です。
円高と円安それぞれの場合で、支払う金額(保険料)と受け取る金額(保険金や満期保険金、解約返戻金)に影響(下記)があります。
円高の場合
保険料:下がる
保険金・満期保険金・解約返戻金:下がる
円安の場合
保険料:上がる
保険金・満期保険金・解約返戻金:上がる
外貨建て保険は運用や管理等で手数料がかかるため、加入の際にはシミュレーションをし、手数料等による影響を勘案して加入するか否かを考える必要があるでしょう。
大切なのは誰に相談するか
これまでご紹介してきた4種類の外貨投資について、どのような印象をお持ちでしょうか。
日本円で加入する保険や投資だけでも専門知識が多くてよく分からないのに、外貨で行う場合はもっと知識が必要ですよね。
しかし、外貨でこれらを行うメリットもあるため、マネープランを考える上での選択肢には入れたいと思う方は多くいらっしゃるかと思います。
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執筆者プロフィール
保険マンモス編集部
元出版社の編集者兼ライター2人と、外資系生命保険会社と乗合代理店合わせて約20年の募集人経験を持つライター。全員がFP資格を持ち、保険マンモスのサイト全般の執筆を担当。
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