ドル建て保険は円安と円高どちらで加入すべき?お得な解約タイミングは?

                 

現在、アメリカの金利上昇など様々な影響により日本円の価値がアメリカドルに対して低くなっています。この状態を「円安(ドル高)」といいます。

円安になると、日本では自動車などの「製品」を海外へ輸出するような企業が黒字になりやすく、逆に製品を作るための「材料」や海外の製品を輸入する企業が赤字になりやすいといわれています。

さて、円安・円高など為替が注目されると、そのときの為替差益を目当てに外貨預金やドル建て保険が話題になりますが、円安と円高どちらのときに加入したほうがいいのでしょうか?

ここでは、ドル建て保険に加入するベストなタイミングについてお伝えします。

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ドル建て保険に加入するタイミング

では、ドル建て保険に加入するベストなタイミングはいつなのでしょうか?円高のときと円安のとき、それぞれどうなのか見てみましょう。

ドル建て保険に加入するベストなタイミングは円高のとき

ドル建て保険は、保険料の支払いから保険金の支払いまで、すべてがドルで行われる保険商品です。

これにより、円建て保険と比較して、為替レートの変動が直接影響を与える点が特徴です。

円安が進むと、ドル建て保険の満期金や死亡保険金が円換算で増加する可能性があります。

ドル建て保険に加入するベストなタイミングは一般的に「円高」のときとされています。理由は、円高のほうが円安のときよりも保険料が安くなるからです。

以下、例を挙げてみましょう。

円安・円高での保険料の違い

保険料:100ドル、1ドル100円
保険料は10,000円

円安の場合
保険料:100ドル、1ドル120円
保険料は12,000円

円高の場合
保険料:100ドル、1ドル90円
保険料は9,000円

このように、仮に基準を1ドル100円とした場合、1ドル120円(円安)のときより1ドル90円(円高)のときのほうが保険料は安くなります。

保険会社によっては、ドル建て保険でも保険料が為替に左右されないように「円で固定」するところもあります。この場合、円安・円高になっても毎月の保険料は変わりません。そのあたりも比較しながら商品を選ぶといいかもしれません。

ドル建て保険について、もうひとつ覚えておいたほうがいいポイントは予定利率

円建ての保険と比較して予定利率が高いので、保険料が安くなる可能性があるということです。

円高のときはもちろん、円安のときでも円建ての保険よりも保険料が安くなることもあるので、そのあたりも考慮しながら検討するといいでしょう。

受け取るなら円安のときがベスト

ドル建て保険で保険金や満期金、解約返戻金を受け取るときの通貨は「ドル」が基本となります。契約者指定の銀行口座に振り込む際、保険会社が日本円に替えて振り込みます。

保険料を支払うときは「円高」のタイミングがベストですが、保険金や満期金、解約返戻金を受け取るときは逆に「円安」のタイミングがベストです。

その理由を解約返戻金を例に挙げてみましょう。

円安・円高での受け取る金額の違い

解約返戻金額:10万ドル、1ドル100円
日本円で1,000万円

円安の場合

解約返戻金額:10万ドル、1ドル120円
日本円で1,200万円

円高の場合

解約返戻金額:10万ドル、1ドル90円
日本円で900万円

※この場合、税金は考慮していません

このように、解約返戻金が仮に10万ドルの場合、為替が30円違うと300万円も差が出てきますので、「受け取るなら円安」のときといえます。

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ドル建て保険にデメリットはあるの?

ドル建て保険は円高で加入して円安で受け取れば、その差益を得ることができるというメリットがあります。では、デメリットはないのでしょうか?

ドル建て保険には大きく3つのデメリットがあります。

外貨建て保険のデメリット

  • 為替手数料がかかる
  • 為替リスクがある
  • 運用先の金利が下がるとメリットが薄れる

外貨建て保険には、このようにメリットがある一方で、デメリットもある商品ですので、必ず加入する前に気をつけておくべきチェックポイントがあります。

外貨建て保険加入前のチェックリスト

  • 為替リスクについて十分理解しているか?
  • 支払う保険料・リスクに見合う返戻率か?
  • 保険金の据え置きができるか?
  • 最低保証積立利率は何%か?
  • 他社に比べて為替手数料が高すぎないか?

※据え置きとは
死亡保険金や満期保険金などをすぐに受け取らず、保険会社に預けておくこと。為替レートが有利なタイミングになるまで受け取りを待てるメリットがある。

ドル建て保険に加入する前にFPから最新情報を聞いてみよう

ひと口にドル建て保険といっても、保険会社によって積立利率や為替手数料、直近の運用実績、パンフレットの見方(わかりやすさ)など違いがあります。

最新の情報をしっかりと入手して、あなたが選ぶべきドル建て保険はどこの保険会社のどの商品か、よく吟味しておくといいでしょう。

ただし、先ほどもお伝えしましたが、保険に加入する最適なタイミングは「保険が必要になったとき」です。加入するタイミングを読み間違えないように一度FP(ファイナンシャルプランナー)に相談するといいかもしれませんね。

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執筆者プロフィール

保険マンモス編集部

元出版社の編集者兼ライター2人と、外資系生命保険会社と乗合代理店合わせて約20年の募集人経験を持つライター。全員がFP資格を持ち、保険マンモスのサイト全般の執筆を担当。

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