本記事をご覧の方には、下記のような状況で生命保険を解約しようと考えている方が多くいらっしゃると思います。
- 保険料の支払いが難しくなってきた
- 解約返戻金を得たい
- 家庭環境が変わった
というのも、生命保険を解約することで下記のようなメリットがあるからです。
- 保険料の支払いがなくなる
- 解約返戻金を受け取れる(解約返戻金のある保険の場合)
- 現在の家庭環境に合った保険に加入できる
一方で、生命保険を解約することで損をすることは避けたいとも思っていらっしゃるのではないでしょうか。
そこでここでは、生命保険の解約で損をしないための解約タイミングや解約によるデメリットの整理、解約回避方法をご紹介します。
生命保険解約のベストタイミング
生命保険の解約日は一般的に、解約請求書類を保険会社が受領した日となります。インターネットで解約手続きをした場合は、即日解約となる場合もあります。
解約手続きはあっけなく完了しますが、一度解約すると元には戻せません。解約手続きをする前に、じっくりと検討をしたいものですね。
生命保険を解約するベストタイミングは、下表のように、ご希望に応じて下記の3つのうちいずれかもしくは複数の組み合わせで決まります。
希 望 | 解約タイミング |
解約返戻金で損をしたくない | 解約返戻金の元本割れ期間を過ぎた後 |
無保険状態を避けたい | 新しく加入した保険の加入承認を受けた後 |
まとめて支払った保険料を返してほしい | 保険料の支払い方法・契約時期による |
下記、順にご説明します。
解約返戻金の元本割れ期間を過ぎた後に解約
解約返戻金とは、支払った保険料からお金が積み立てられ、解約すると積み立てた金額が受け取れるというものです。
解約返戻金が受け取れる生命保険は「積み立て型」に限定され、下記のような商品があります。
- 終身保険
- 養老保険
- 学資保険
※解約返戻金について、詳細は「解約した時に戻ってくるお金(解約返戻金)」をご覧ください。
一般的に解約返戻金は、支払った保険料総額よりも少額となります。
しかし、保険料払込が一定期間経過すると、それまで支払った保険料よりも解約返戻金の方が大きくなる商品もあります。その場合、「一定期間」が経過する前に解約してしまうと、損をすることになります。
解約にベストなタイミングは、下記3点を確認し、解約の目的や経済状況などを踏まえ検討しましょう。
- 加入している保険が「積み立て型」か
- 一定期間経過後に解約返戻金が保険料累計額よりも増えるタイプか
- 保険料累計額を解約返戻金額を上回るのはいつか
解約返戻金額の推移は、生命保険証券に目安額表が記載されているので、ご確認ください。
新しく加入した保険の加入承認を受けた後に解約
現在加入している保険を解約して新たな保険に加入する場合、新たに加入した保険の加入承認を受ける前に今の保険を解約するのは避けましょう。
どの保険にも加入していない「無保険」状態になってしまい、その期間に万が一のことがあると保障が受けられなくなってしまうためです。
払い過ぎた保険料が返還されるケースも
生命保険の支払い方法によっては、解約日以降の保険料が返還される場合があります。
例えば、下記のような支払い方法の場合です。
- 半年払い
- 年払い
半年に1回や1年に1回、以降の保険料をまとめて支払う場合ですね。
2010年(平成22年)4月以降契約の生命保険の場合、生命保険を解約すると、まとめて支払った保険料のうち解約日以降の保険料の相当額が返還されます。解約日によっては返還されない場合もあります。
解約前に必ず、契約時期と保険料の支払い方法、支払時期を確認しましょう。
一度解約すると元には戻せません!解約前にプロに相談を
保険を解約すると同じ保険を復活させることはできません。
これまで支払った保険料を無駄にしないためにも、慎重に検討しましょう。
保険のプロ「FP」は、解約せずに済む方法や、やむを得ず解約の場合は適切なタイミングをアドバイス可能です。
保険マンモスのご紹介するFPなら、引き留めや無理な勧誘の心配は一切ありません。ぜひ一度ご相談ください。
生命保険を解約するデメリット
生命保険を解約すると生じうるデメリットには下記3点が挙げられます。
- 「無保険」状態になる
- 解約返戻金の「元本割れ」「税金がかかる」場合がある
- 新たな生命保険に「加入できない」「保険料が高くなる」場合がある
順に詳細を見ていきましょう。
「無保険」状態になる
生命保険を解約すると、新たな保険に加入しない限りはこれまでつけていた保障がなくなってしまいます。
ご自身やご家族の生活を守るための保険ですから、解約の判断は慎重に行いましょう。
注意点は、生命保険を解約すると、主契約につけていた「特約」も解約されることです。
特約の例としては、病気やケガによる入院や通院保障、生活習慣病など特定疾病への保障、事故への保障、就労不能時の保障などです。
「生命保険の解約で医療保障もなくなった」ケース
「医療保険に加入しているから生命保険は解約しても大丈夫」と生命保険を解約したところ、入院や手術になってから医療保障がないことに気づくというケースがあります。
実は加入していたのは「医療保険」ではなく、生命保険の「特約の医療保障」だったのです。このような事態を避けるために、生命保険を解約する前に必ず特約の内容を確認をしましょう。
※特約の種類は「生命保険の特約 あなたに合ったオススメはどれ?」をご覧ください
解約返戻金の「元本割れ」「税金がかかる」場合がある
先述のように、解約返戻金のある保険の場合、支払った累計保険料よりも解約返戻金のほうが少なくなる可能性が高いです。
もし支払った累計保険料よりも解約返戻金のほうが多かった場合は、その差額が50万円を超えると、所得税がかかります。
その場合、解約返戻金を「一時金」払いで受け取った場合は「一時所得」として、「年金」払いで受け取った場合は「雑所得」として課税対象となり、年末調整や確定申告をして税金を支払うことになります。
新たな生命保険に「加入できない」「保険料が高くなる」場合がある
生命保険の加入は基本的に、加入時の健康状態や年齢、それまでの罹患・治療歴によって加入可否および保険料が決定します。
そのため、状況によっては生命保険の加入自体ができない場合や、保険料が高くなる場合は往々にして起こりえます。
一度解約した生命保険はもう元に戻すことができませんので、解約は慎重に行いましょう。
解約を回避!自己負担を極力なくして保険を継続する3つの方法
前述のように、生命保険を解約すると保障がなくなり、新たな保険を検討する場合は加入ができなかったり保険料が高くなる可能性があります。
いま加入している保険はなるべく解約したくないですよね。
そこで、自己負担額を極力なくして保障を継続する方法を3つご紹介します。
- 部分解約をする
- 払済保険にする
- 延長保険にする
具体的にどのようなものか、順にみていきましょう。
部分解約をする
いま加入している生命保険の保障や特約を削減し、支払う保険料を安くすることです。
生命保険加入時から家庭環境が変化している場合や、保障内容をよく把握していない場合に検討しましょう。
例えば、加入時は子どもの教育費が必要だったご家庭が、現在は子どもが大きくなって育児にお金がかからなくなっている場合もあります。その場合死亡保障を子どもの学費分削減するのが適切で、結果的に保険料が安くなる可能性が高いでしょう。
また、加入時は賃貸住宅にお住まいで現在は分譲住宅の場合、死亡時には団体生命保険が適用される場合が多いため、死亡保障に住居費を含む必要がありません。その分を削減することも可能です。
加入時から家庭環境が変化している方、保障内容を把握していない方ともに、専門家である「FP(ファイナンシャルプランナー)」と一緒に保障内容を確認してみませんか(無料)?どうしても必要ではない保障が見つかり、それを削減することで保険料が安くなるかもしれません。
払済保険にする
払済(はらいずみ)保険とは、現在の解約返戻金を保障期間分の保険料に充てて、保険料をすべて支払ってしまうことです。自己負担なしで保険を手放すことなく、保障を継続できます。
その際に特約を外すため、保障内容が変わるのでご注意ください。
払済保険は解約返戻金のある「積み立て型」の保険だけが対象となります。ただし、商品によっては払済保険とすることができない場合もあります。
延長保険にする
延長保険とは、払済保険と同様に現在の解約返戻金を保障期間分の保険料に充てて、保険料をすべて支払ってしまうこと。特約が外れることも払済保険と同じです。
払済保険との違いは、延長保険にしたあとは「定期保険」に切り替わり、保障期間が短くなる場合が多いことです。
生命保険の解約前に必ずFPに相談を!
生命保険の解約にはさまざまなデメリットがあるにもかかわらず、解約手続きを行えばあっという間に解約され、もう元には戻りません。
解約前に、メリットとデメリット、今後の保障について等、整理してじっくり検討することをお勧めします。
しかし、保険に関する知識がないと、安易にメリットのほうが大きいと考えて解約してしまい、あとで後悔することは少なくありません。
ここは、保険の専門家であるFP(ファイナンシャルプランナー)と一緒に考えてみませんか?
生命保険を解約する理由をお聞きし、ご希望の保障や今後のマネープランについて、専門知識にもとづいた適切なご提案が可能です。
保険マンモスのご紹介するFPは相談実績が豊富で優秀なFPですので、ぜひ一度ご相談ください。ご相談は何度でも無料です。
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