転職をする際、生命保険の見直しをしようと思う方は少ないかもしれません。
しかし、転職時に生命保険の見直しをしないと「困る」方がいらっしゃいます。具体的には、下記のようなことが起こる可能性があります。
- 保険料の払い過ぎ
- 保障の不足
本記事では、どのような場合に上記のような困った事態が起こるのか、さらに転職タイプ別(妻の転職も含む)に生命保険見直しの必要度を比較。転職時に必要な生命保険の登録変更の手続き方法までご紹介します。
転職したら生命保険を見直すべき?迷った時の判断基準2つ
転職で生命保険を見直したほうが良い方は、下記2つのうちどちらか1つでも当てはまる方です。
- 収入の増減があった
- 社会保障の変化があった
それぞれ、どのようなリスクがあるのかみていきましょう。
収入の増減によるリスク
収入の増減に応じて生活環境や生活設計に変化が生じることが多くあります。
例えば収入が増えた場合とは、今よりも家賃の高い家に引っ越したり、お子さまの進学先希望を公立から私立に変更したときです。収入が減った場合は、これらの逆の変化が生じるかもしれません。
世帯主が死亡など万が一の場合、生命保険の保険金額(死亡保障など)や毎月支払う保険料は、遺されたご家族の生活が維持できる金額を設定するのが一般的です。そのため、収入の増減による生活スタイルの変化を反映した保障に変える必要があるのです。
収入が増えた場合
前述のような収入の変化に伴う生活スタイルの変化に応じて保障を見直しておかないと、世帯主が万が一の時にご家族への保険金額が不足し、遺族が経済的に困る場合があります。保障内容を見直して、新しい生活スタイルに合わせた保障にしましょう。
収入が減った場合
現在よりも生活レベルを落とした場合、世帯主が万が一の時にご家族への保障が過剰になる可能性があります。
毎月支払う保険料は保障に応じた金額になるのが一般的。保障が過剰だと、毎月支払う保険料も払い過ぎとなりがちです。生命保険を見直すことで現在の生活環境に応じて保障を削減すれば、保険料の節約につながるでしょう。
社会保障の変化があった場合のリスク
社会保障の変化とは、「健康保険」と「年金保険」が公的保険のみになるか、社会保険が加わるかということです。
例えば会社員から自営業になる場合、企業から受けられる社会保険がなくなり、公的保障のみになるため、受けられる保障が減ってしまいます。民間の保険に加入して、公的・社会保障で得られない部分を補てんすることをお勧めします。
自営業から会社員になる場合は、自営業の時に受けられなかった社会保障が会社員になると受けられるようになるため、保障は手厚くなります。そのため民間保険での保障が過剰になり、保険料の払い過ぎにつながる可能性があります。詳細は後述します。
転職タイプ別 生命保険見直しの必要度を比較!
転職の際の生命保険見直しの必要度は、先述のように、収入の増減および社会保障の変化が判断基準です。
収入の増減は個人差があるため、ここでは主に社会保障の変化を軸に、生命保険見直しの必要性を比較(ただし妻が転職する場合は収入と社会保障両面で見る必要があります。詳細は後述)します。
下表は、転職タイプ別に三段階で表したものです。
転職タイプ | 生命保険見直しの必要度 |
会社員→会社員 | 低 |
会社員→自営業 | 高 |
自営業→会社員 | 中 |
妻が転職(妻が会社員→会社員) | 低 |
妻が転職(妻が会社員→パート) | 高 |
妻が転職(妻がパート→会社員) | 中 |
社会保障の変化とは先述のように、「健康保険」と「年金保険」が「公的保険のみ」か「社会保険が加わる」かということです。
例えば会社員の場合、健康保険と年金保険は国の公的保険のほかに、会社からの社会保険が加わります。
一方で自営業の場合、健康保険と年金保険は国の公的保険のみ。会社員に比べて保障が少なくなります。
これを踏まえて、上表の転職タイプを上から順に、生命保険見直しの必要性について詳細を見ていきます。
「会社員→会社員」の場合
会社員から会社員になる場合、社会保障は基本的に変わりません。
そのため、収入が大幅に増減する場合は、現在加入している生命保険の死亡保障に過不足が生じるため、生命保険の見直しをして保障を最適化しましょう。
「会社員→自営業」の場合
会社員から自営業になる場合、健康保険と年金保険で会社からの社会保険がなくなるため、民間の保険で補てんする必要が生じます。
具体的には、下記の保障がなくなるか、縮小されます。
- 労災保険
- 傷病手当金
- 遺族年金
「労災保険」と「傷病手当金」は、両方とも病気やケガで働けなくなった場合に会社員に支給される社会保障です。
労災保険は業務上での、傷病手当金は業務外での病気やケガを保障してくれます。
傷病手当金を例にして具体的な保障内容をみてみましょう。
傷病手当金は、病気やケガで仕事ができない場合、連続した3日間(待期)を含む4日以上休業した時に、給与の代わりとなるお金が支給される制度です。
支給開始日から最長で1年6ヵ月、一日につき「標準報酬日額の3分の2相当額」が支給されます。
病気やケガになって仕事ができないと、収入も社会保障も得られず、自営業の方にとって大きなダメージです。民間の保険の「所得補償保険」や「就業不能保険」の加入を考えましょう。
詳細は「病気やケガで働けなくなったときに備える所得補償保険・就業不能保険とは」をご覧ください。
「遺族年金」は、夫や妻が亡くなった場合に18歳未満の子どもがいる配偶者もしくは子どもが受け取れる公的年金です。
遺族年金は「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」に分けられ、遺族厚生年金は会社勤めの方だけが受けられます。
そのため、会社員から自営業になると「遺族厚生年金」分の保障がなくなるため、生命保険の死亡保障を増やすことで対応する必要があります。
「自営業→会社員」の場合
自営業から会社員へと転職する場合、会社員から自営業になる場合とは逆に、社会保障が手厚くなります。
自営業時代につけていた保障が社会保障で対応できるようになるため、生命保険の保障を少なくできるでしょう。
保障を縮小すれば、保険料も削減できる可能性が高く、固定費の節約につながりますので、ぜひ生命保険を見直しましょう。
そのままにしておくと、保険料を過剰に支払い続けることになります。
「妻が転職」の場合
妻が転職する場合は、収入の増減と社会保障の両面から生命保険見直しの必要性を見極めると良いでしょう。
下表は、妻の前職と新職での変化別に、収入と社会保障の変化を一般的な例として表したものです。
妻の転職タイプ | 収入の変化 | 社会保障の変化 |
会社員→会社員 | 大幅な増減なし | 大きな変化なし |
会社員→パート | 減る | 夫の扶養へ |
パート→会社員 | 増える | 手厚くなる |
上表をもとに、妻が転職した場合の生命保険見直しの必要性をみていきましょう。
妻が「会社員から会社員」になる場合、収入面でも社会保障面でも大きな変化はない場合が多いでしょう。そのため、生命保険見直しの必要度は低くなります。
妻が「会社員からパート勤務」になる場合、一般的には収入が減り、社会保障面では夫の扶養に入る方が多いでしょう。そのため、妻の収入減少を補てんする死亡保障を、夫か妻の生命保険に上乗せする必要があります。
妻が「パート勤務から会社員」になる場合、収入が増え、妻自身が会社で社会保険に加入することが多いでしょう。専業主婦だった妻がパートや会社員として働き始める場合も同様に収入が増え、社会保障は現状維持か手厚くなります。そのため、夫が死亡したとしても妻の収入である程度生活ができるのであれば、夫の死亡保障を減らして保険料が削減できる可能性があります。
転職した時に必要な生命保険会社への手続き
転職の際、引っ越し等で住所が変わる方は、生命保険会社に住所変更の手続きをしましょう。
住所変更をしないと、年末調整や確定申告の際に必要な「生命保険料控除証明書」等の保険会社からの郵送物が届かないためです。
住所変更の手続き方法は、加入中の生命保険会社の窓口に問い合わせましょう。
各保険会社の窓口は「生命保険会社の問い合わせ先一覧」をご覧ください。
転職の際の生命保険見直しは「優秀なFP」に相談を
転職をきっかけにして、保障と保険料の最適化とともに、ご自身とご家族の今後のお金のことを「FP」と一緒に考えませんか?
お金と保険の専門家である「FP(ファイナンシャルプランナー)」。FPは、一定の金融知識があることを証明する国家資格です。
転職後は新しい仕事や職場に慣れるために忙しくなるため、転職前にFPにお金と保険のことを相談することをお勧めします。
とはいえ、FPなら誰でも良いとは限りません。知識や相談実績には個人差があります。「優秀なFP」に相談したいと思うのは当然のことです。
保険マンモスでは、金融知識と相談実績が豊富で優秀なFPだけをご紹介します。
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