資産運用しないほうがいい?投資に向かない人の特徴と堅実なお金の守り方

資産運用しないほうがいい?投資に向かない人の特徴と堅実なお金の守り方

「周りはみんな新NISAを始めているけれど、やっぱり投資は怖い……」

昨今の物価高や将来への不安から「資産運用を始めなければ」というプレッシャーを感じつつも、本当はリスクを取りたくない、損をするのが怖いと悩んでいませんか。世間の風潮に流されて無理に投資を始める必要はありません。人によっては「今は資産運用をしないほうがいい」明確な理由があるからです。

今回は、投資への恐怖を抱える女性と、お金のプロである男性FPの会話を通じて、資産運用をしないほうがいいとされる本当の理由や、貯金中心で手堅くお金を守る方法について詳しく解説します。

どこを見ても『投資をしないと損をする』という情報ばかりで焦ってしまいます。でも、汗水垂らして貯めた大切なお金が1円でも減ると思うと怖くて……。私のようなタイプでも無理に投資をすべきなんでしょうか?

結論から申し上げますと、全く無理をする必要はありませんよ。ご自身の心理的な抵抗や現在の家計状況を無視して始める投資こそ、最も避けるべき『しないほうがいい資産運用』です。投資には向き不向きや、始めるべきタイミングが確実に存在します

そう言っていただけると安心します。ネットでは『貯金のままは危険』ともいわれますが、なぜ世間ではこれほど意見が分かれているのでしょうか?

それは、資産運用のリスクや、投資をしてはいけない人の条件を正しく理解していない人が多いからです。まずは世間で『しないほうがいい』と言われる背景を整理し、投資に頼らずに現金を堅実に守る防衛ルートを一緒に見ていきましょう!

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資産運用は「しないほうがいい」と言われる理由と初心者が陥る罠

まずは、資産運用に対して世間一般でどのような懸念が抱かれているのか、客観的な背景から確認します。インターネットやSNSの検索窓に「資産運用」と打ち込むと、関連して「しないほうがいい」「やめとけ」という慎重な言葉が多く表示されるのが現状です。なぜこれほどまでに否定的な意見が目立つのか、多くの初心者が陥りがちな構造的な罠と合わせて、具体的な3つの理由からその真実を解き明かします。

投資には100%の保証がなく「元本割れ」のリスクが常につきまとうため

銀行預金であれば、預けたお金(元本)が減ることは基本的にありません。しかし、資産運用の世界においては、どれほど優良と評価される投資先であっても、100%元本が保証される商品は存在しません。

株式や投資信託などは、国内外の経済動向、企業の業績、為替の変動といった多角的な要因によって日々価格が上下します。購入したタイミングよりも価格が下がった状態で売却せざるを得なくなった場合、手元に戻ってくるお金が投資した金額を下回る「元本割れ」を引き起こします。この「減るかもしれない」という確実な不確実性こそが、慎重派が投資を勧めない最大の拠り所となっています。

仕組みや裏側の手数料を理解しないと利益がコストに負けてしまうため

資産運用で失敗する多くのケースは、商品の仕組みや発生するコスト(手数料)を正しく把握しないまま購入してしまうことに起因します。

例えば、銀行や証券会社の窓口で勧められるがままに購入した金融商品や、仕組みの複雑な一部の貯蓄型保険商品の中には、購入時や保有期間中に高い手数料が差し引かれるものが存在します。運用による利益(リターン)よりも、支払う手数料(コスト)のほうが高い割合を占めてしまえば、どれだけ市場の調子が良くてもトータルの資産は目減りしてしまいます。「よくわからないものにはお金を出さない」という防衛本能は、資産形成において極めて健全な判断です。

毎日の価格変動に心が振り回されて精神的な負担が大きくなるため

資産運用を始めると、スマートフォンの画面やニュースで毎日のように価格の変動が目に入るようになります。昨日までプラスだった資産が、海外の経済指標一つで一気にマイナスへ転じることも珍しくありません。

このような日々の値動きに心が振り回され、「仕事に集中できない」「夜も不安で眠れなくなる」といった状況に陥る人がいます。心身の健康や日々の平穏な生活を犠牲にしてまで行う投資は、本末転倒と言わざるを得ません。精神的なキャパシティを超えてしまうリスクがあるからこそ、無理な運用は避けるべきだとされているのです。

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自分の家計をチェック!資産運用を本当に「しないほうがいい人」の特徴

世間の「投資ブーム」に無理に乗る必要がないのは、個人の家計状況や性格によって、明らかに投資が不向き、あるいは「今はまだその段階にない」という人が確実に存在するからです。もし以下の特徴に当てはまる場合は、焦って資産運用を始めるのではなく、現状の維持や家計の基盤固めを最優先にすることをおすすめします。

  • 万が一の事態に備える生活防衛資金が十分に貯まっていない人
  • 数年以内に確実に使う用途が決まっているお金を運用しようとしている人
  • 1円でも手元の現金が目減りすることに耐えがたいストレスを感じる人

万が一の事態に備える「生活防衛資金」が十分に貯まっていない人

資産運用に回していいのは、日常生活に影響のない「余剰資金」だけです。急な病気やケガ、失業、突然の家電製品の故障など、人生には予期せぬトラブルでまとまった現金が必要になる瞬間があります。

このような緊急時に備えて確保しておくべき現金を「生活防衛資金」と呼びます。一般的に毎月の生活費の半年〜2年分程度が目安とされていますが、この十分な現金貯金が手元にない状態で投資を始めてしまうと、万が一の際、値下がりしている投資商品を無理やり解約してお金を作らなければならない事態に追い込まれます。これでは資産形成どころか、家計の破綻を招きかねません。

数年以内に確実に使う用途(教育資金や住宅頭金など)が決まっているお金

手元にまとまった資金があったとしても、そのお金の「使う時期」が数年以内に迫っている場合は、資産運用に回すべきではありません。

例えば、数年後に控える子どもの高校・大学の入学金や授業料、近い将来に支払う予定の住宅購入の頭金などがこれに該当します。投資は長期間(10年〜20年以上)にわたって保有し続けることで価格のブレが平準化され、安定した成果が期待できるようになる特性があります。わずか数年という短い期間では、ちょうどお金が必要になったタイミングで市場が歴史的な大暴落を迎えているリスクを排除しきれません。確実に使うお金は、100%引き出せる預金で管理するのが鉄則です。

1円でも手元の現金が目減りすることに耐えがたいストレスを感じる人

投資におけるリスク許容度(どれだけのマイナスに耐えられるかという度合い)は、個人の性格や価値観に大きく左右されます。「リスクは理解しているつもりだけど、実際に資産残高が前日より減っているのを見ると強い恐怖を覚える」という人は、どれほど少額であっても投資を控えたほうが無難です。

人間の脳は、利益を得たときの喜びよりも、損失を被ったときの痛みのほうを2倍近く強く感じる(プロスペクト理論)と言われています。1円でも減ることに強いストレスを感じる気質であるならば、元本が完全に守られている環境に資産を置いておくことが、結果としてその人の幸福度を最も高く保つ方法となります。

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資産運用を「全くしない」選択をした場合に生じる現実的なリスク

ここまで「資産運用をしないほうがいい理由や人」について解説してきましたが、一方で「じゃあ一生、銀行預金だけで放置していれば100%安全なのか」というと、現代の経済環境においてはそうとも言い切れない側面があります。現金をただ眠らせておくことによって生じる、目に見えない現代的リスクについても把握しておく必要があります。

物価上昇(インフレ)の継続によって現金の「実質的な価値」が目減りする

私たちが日常的に利用する食品、電気代、サービスなどの価格が上昇することを「物価上昇(インフレ)」と呼びます。インフレが起きると、手元にある「現金の数字」自体は変わらなくても、そのお金で買えるモノの量が少なくなってしまいます。つまり、実質的なお金の価値が目減りしているのと同じ現象が起きます。

総務省が発表している消費者物価指数(生鮮食品を除く総合指数)のデータを見ても、前年同月比でプラスの推移が続いており、日本でも物価上昇の傾向が定着しつつあります。銀行口座の数字が変わっていなくても、購買力が自動的に削られていくインフレリスクは、現金を100%の割合で保有し続ける人が最も強く受けるデメリットです。

引用元:総務省統計局「消費者物価指数(CPI)」

超低金利の日本の銀行預金だけではお金を増やすことが難しい

かつての日本であれば、銀行の定期預金に預けておくだけで年5%〜7%といった高い金利がつき、何もしなくてもお金が倍に増えていく時代がありました。しかし、現在の日本の金利水準は依然として低い状態が続いています。

金利が引き上げられたというニュースがあっても、大手銀行の普通預金金利は年0.02%〜0.1%程度にとどまるケースが多く、100万円を1年間預けても得られる利息はごくわずか(そこからさらに税金が引かれます)です。預金だけでは、生活を豊かにしたり、将来のまとまった資金を自助努力の貯蓄だけで作り上げたりする難易度が高くなっています。

将来の公的年金給付だけで老後の生活費をすべて賄うのは難易度が高いため

私たちが将来受け取る公的年金は、日本の現役世代が納める保険料で高齢者を支える仕組み(賦課方式)をとっています。今後さらに少子高齢化が進む日本において、給付水準の現行維持は簡単ではなく、将来的に実質的な受給額が減少していく可能性が指摘されています。

厚生労働省の年金財政検証データなどを見ても、将来の現役世代の減少に伴い、所得代替率(現役世代の収入に対する年金額の割合)は緩やかに低下していく見通しが示されています。将来、年金だけで日々の生活費をすべて賄うことが難しくなった場合、現役時代に蓄えた貯蓄を取り崩す必要があります。その際、現金の増えるスピードが完全にゼロのままだと、想定よりも早い段階で老後資金が底を突いてしまうという課題に向き合わなければならなくなります。

引用元:厚生労働省「年金財政検証」

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投資が怖い人へ!資産運用をせずに手元の資金を確実に守る安全な防衛術

「インフレや将来の資金不足のリスクは理解できたけれど、それでもやっぱり株や投資信託にお金を投じるのは心理的に受け入れられない」という方も多いはずです。その選択も一つの立派なライフプランです。資産運用を一切行わずに、手元の大切な現金を最大限に活かし、将来の不安を解消するための具体的な3つの安全な防衛術をご紹介します。

家計の筋肉質化を目指して固定費や加入中の保険を徹底的に見直す

お金を守り、手元の現金を実質的に増やす最も確実な方法は、毎月出ていく固定費を極限まで削ることです。投資で年間数%の利益を狙うのにはリスクが伴いますが、毎月の固定費を1万円削減することは「リスクゼロで年間12万円の確実な利益を得る」ことと全く同じ価値を持ちます。

まずは以下の項目を重点的にチェックし、家計の無駄を徹底的に排除してみましょう。

  • 大手キャリアから格安SIM・格安プランへのスマートフォンの乗り換え
  • 過去に加入したまま内容を見直していない生命保険や医療保険の不要な特約解約
  • 利用頻度が下がっているにもかかわらず毎月引き落とされているサブスクリプションサービス

特に保険に関しては、日本には非常に手厚い「高額療養費制度」が用意されているため、一般的な医療費であれば自己負担額には毎月の上限が設けられています。これを超える過剰な医療保険の契約を見直すだけでも、毎月の固定費を大幅に浮かせることが可能です。

手堅く確実に貯める「先取り貯蓄」の仕組みを強固にする

資産運用をしないと決めた場合、将来への備えは純粋な「貯蓄の総量」でカバーすることになります。そこで重要になるのが、毎月の給与から「余ったら貯金する」のではなく、給与が入った時点で自動的に一定額を貯金口座に移す「先取り貯蓄」の徹底です。

勤務先の財形貯蓄制度や、銀行の「自動積立定期預金」などを利用すれば、自分の意志の強さに関係なく、毎月確実に手元の現金が増えていく仕組みが完成します。生活費の残りを貯める方法に比べて、資産が積み上がるスピードが圧倒的に早くなるため、投資のリターンに頼らずとも目標額を達成しやすくなります。

普通預金よりも金利面で有利な定期預金や個人向け国債を賢く活用する

1円も減らしたくないけれど、少しでも効率よく現金を置いておきたいという場合、大手銀行の普通預金にそのまま放置しておくのはもったいないと言えます。元本保証の安心感を維持したまま、少しでも利息を多く受け取るための預け先を選定しましょう。

例えば、ネット銀行の中には、特定の証券口座と連携させることで普通預金金利が通常の数倍から数十倍に優遇される銀行が存在します。また、日本国政府が発行する「個人向け国債(変動10年など)」は、元本割れのリスクがなく、最低でも年0.05%の金利が保証されているほか、市場金利の上昇に応じて適用金利が上がる仕組みになっているため、現金を最も安全に守りながらインフレに対抗する手段として優れています。

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💡 資産運用をしないほうがいいか迷う人の「よくある質問」

ここでは、資産運用をしないほうがいいのか、それとも始めるべきなのか迷っている人が抱きがちな代表的な疑問についてQ&A形式で解説します。

Q1. 国が新NISAを推奨していますが、それでもやらないほうがいいですか?

A1. 国が制度を用意しているからといって、全員が必ずやらなければならないわけではありません。新NISAはあくまで「投資の利益にかかる税金をゼロにする制度」であり、投資そのものの元本割れリスクを消してくれるものではないからです。手元の貯蓄が不十分な人や、損失に耐えられない人は、新NISAであっても今はやらないほうが賢明です。

Q2. 資産運用に向いていない人は、一生貯金だけで乗り切ることは可能ですか?

A2. 十分に可能です。ただし、そのためには投資をする人以上に「徹底した固定費の削減」と「先取り貯蓄の継続」によって、生活コストを低く抑えつつ、貯蓄の絶対量を増やす努力が求められます。また、物価上昇によってお金の価値が目減りするリスクを想定し、目標とする貯蓄額を少し高めに設定しておくなどの工夫が必要です。

Q3. 50代や60代から始める資産運用は、リスクが高くてしないほうがいいですか?

A3. 若い世代に比べて運用できる期間(時間を味方につける期間)が短いため、現役世代と同じようなリスクの高い運用はしないほうがいいと言えます。定年退職が近づいた時期に退職金を一括で全額投資に回すといった行為は非常に危険です。もし行うとしても、資産の一部だけを値動きの穏やかな債券中心の資産に割り振るなど、守りを重視した極めて慎重なアプローチが求められます。

Q4. 投資信託なら安全だと聞きましたが、元本保証ではないのですか?

A4. 投資信託は1つのパッケージで多くの企業や国に分散投資を行うため、1つの会社の株を丸ごと買うよりはリスクが抑えられますが、元本保証ではありません。世界の経済情勢が悪化すれば、投資信託全体の価値も下がります。販売窓口などで「みんなやっているから安全」「これなら大丈夫」と説明されても、元本割れの可能性は常にゼロではないことを認識しておく必要があります。

Q5. 資産運用をしない代わりに、今すぐできる一番手堅いお金の対策は何ですか?

A5. スマートフォンの通信プランの見直しや、不要な民間保険の解約といった「固定費の削減」です。これらは1回手続きをするだけで、その後は半永久的に毎月の支出が減り、手元に残る現金が確実に増えます。投資のようにマイナスになるリスクが一切なく、100%の確率で家計の防衛につながるため、最も手堅く効果的なお金の対策と言えます。

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まとめ:無理な資産運用はしないほうがいい!自分に合った守り方を見つけよう

周囲の投資熱が高まると、「資産運用をしない自分は間違っているのではないか」と不安になりがちですが、リスクの許容度や家計の状況を無視して行う投資は失敗の元です。生活防衛資金が不足している場合や、近い将来に使い道が決まっている大切なお金があるならば、本当に今は資産運用をしないほうがいいというのが正しい判断です。

大切なのは、周囲の意見に流されることではなく、自分に合った「お金の守り方」を確立することです。投資をしない選択をするのであれば、その分、固定費の見直しや徹底した先取り貯蓄、個人向け国債の活用など、確実性の高い防衛術を実践していきましょう。

家計の土台をしっかりと整えた上で、将来のライフプランについてプロの客観的な意見を聞いてみたいと感じたときは、一度信頼できるファイナンシャルプランナー(FP)に相談してみるのも一つの有効な手段です。

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