「健康診断で血糖値が高いと指摘された」「糖尿病の治療中だが、万が一のために保険に入っておきたい」
このように考えていても、「糖尿病だと保険に入れないのではないか」と不安を感じている方は少なくありません。
結論からお伝えすると、糖尿病の方でも加入できる保険は複数存在します。
ただし、ご自身の「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)の数値」や「治療状況」、「合併症の有無」によって、選べる保険の種類や条件は大きく異なります。
本コラムでは、糖尿病の方が検討できる3つの保険タイプと、審査で重視されるポイント、そして失敗しない選び方について詳しく解説します。
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糖尿病でも生命保険や医療保険に加入できる可能性はある
「糖尿病=保険加入は無理」と諦めてしまう前に、まずは現状を正しく理解することが大切です。確かにハードルはありますが、決して全ての道が閉ざされているわけではありません。
糖尿病だと保険に入りにくいとされる理由
保険会社が加入を慎重に判断する主な理由は、健康な方と比較して、将来的に入院や手術をするリスクが高いと統計的にみなされるためです。
特に懸念されるのが、糖尿病特有の「合併症」です。高血糖の状態が長く続くと、血管がダメージを受け、網膜症(目の病気)、腎症(腎臓の病気)、神経障害といった三大合併症を引き起こす可能性があります。さらに、心筋梗塞や脳卒中などの重大な病気につながるリスクも考慮されます。
厚生労働省の「患者調査」によると、糖尿病患者の平均入院日数は約1ヶ月(31.8日)となっており、一度入院すると長期化しやすい傾向があることも、保険会社の審査が厳しくなる要因の一つです。
参考:厚生労働省「令和2年(2020)患者調査の概況」退院患者の平均在院日数等
検討できる保険は大きく分けて3種類ある
糖尿病の方が検討できる保険は、加入のしやすさや条件によって、大きく以下の3つに分類されます。
- 通常の医療保険・生命保険(条件付きで加入できる可能性あり)
- 引受基準緩和型保険(持病がある方向け)
- 無選択型保険(告知なしで入れる)
多くの方が「自分は持病があるから」といきなり緩和型保険などを選びがちですが、数値のコントロール状況によっては、通常の保険に加入できるケースもあります。まずは選択肢を広く持ち、優先順位をつけて検討していくことが重要です。
糖尿病の人が保険を選ぶ際の優先順位と3つの選択肢
ここからは、3つの保険タイプそれぞれの特徴と、検討すべき順番について解説します。
1. 通常の医療保険・生命保険(条件付き承諾)
最も優先して検討したいのが、健康な方と同じ「通常の保険」です。
「糖尿病なのに申し込めるの?」と思われるかもしれませんが、HbA1cの数値が安定しており、合併症が出ていない段階であれば、審査に通る可能性があります。ただし、無条件での加入ではなく、「特別条件付き承諾」となるケースが一般的です。
- 保険料の割増:通常よりも保険料が高く設定される。
- 特定部位不担保:「目」や「腎臓」など、糖尿病に関連する部位の病気は一定期間保障しない。
これらの条件が付いたとしても、後述する緩和型保険より保険料が割安になる場合や、保障内容が充実している場合があります。
2. 引受基準緩和型保険(限定告知型)
通常の保険への加入が難しかった場合に検討するのが、「引受基準緩和型保険」です。「限定告知型」とも呼ばれます。
この保険の最大の特徴は、告知項目(審査で聞かれる質問)が非常に少ないことです。一般的に、以下の3〜5項目程度に対し、すべて「いいえ」であれば申し込みが可能です。
- 過去3ヶ月以内に入院や手術を勧められたか
- 過去2年以内に入院や手術をしたか
- 過去5年以内にがんなどの所定の病気で治療を受けたか
糖尿病の治療中であっても、直近で入院しておらず、合併症の治療もしていなければ、加入できる可能性が高い保険です。ただし、通常の保険に比べて保険料は割増されており、加入後1年間は給付金が半額になるなどの制限が付く商品もあります。
3. 無選択型保険
引受基準緩和型保険でも加入が難しかった場合の、最後の選択肢となるのが「無選択型保険」です。
健康状態に関する告知が一切ないため、現在入院中の方などを除き、原則として誰でも加入できます。しかし、その分リスクが高いため、以下のようなデメリットがあります。
- 保険料が他の保険に比べて非常に高い
- 加入してから一定期間(90日など)は保障されない「免責期間」がある
- 保障される金額の上限が低く設定されていることが多い
まずは「通常の保険」や「引受基準緩和型」を検討し、それでも難しい場合にのみ視野に入れるのが賢明です。
糖尿病の保険加入審査でチェックされる主な項目
保険会社は、申し込み時に提出される「告知書」や「健康診断結果」をもとに審査を行います。糖尿病の方が特にチェックされるポイントは以下の4点です。
HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)の数値
審査において最も重視される指標の一つが「HbA1c」です。これは、採血時点から過去1〜2ヶ月間の平均的な血糖状態を示す数値です。
- 基準値の目安:一般的に6.5%以上で糖尿病が強く疑われ、7.0%未満が合併症予防の目標値とされています。
- 審査への影響:保険会社ごとに基準は異なりますが、この数値が一定範囲内にコントロールされていれば、加入できる可能性が高まります。逆に、数値が著しく高い場合は、加入が難しくなる傾向があります。
参考:国立循環器病研究センター「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)ってなに?」
治療方法(食事療法・投薬・インスリン)
どのような治療を行っているかも重要な判断材料です。
- 食事・運動療法のみ:比較的軽度とみなされ、加入しやすい傾向があります。
- 投薬治療(経口薬):服用している薬の種類や量、期間が確認されます。
- インスリン治療:一般的にリスクが高いと判断されがちですが、近年ではインスリン治療中の方でも加入できる引受基準緩和型保険が増えています。
合併症の有無と進行度合い
糖尿病そのものよりも、合併症が発症しているかどうかが審査の大きな分かれ目となります。
特に「糖尿病網膜症」「糖尿病腎症」「糖尿病神経障害」の三大合併症の兆候がある場合、通常の保険への加入は非常に厳しくなります。合併症がない段階で、早めに保険を検討することが重要です。
直近の入院歴や手術歴
多くの保険(特に引受基準緩和型)では、「過去2年以内の入院・手術歴」が加入の可否を左右します。
ここで注意したいのが、糖尿病のコントロールを目的とした「教育入院」です。たとえ検査や教育が目的であっても、医師による治療の一環として入院扱いとなる場合、告知が必要となり、審査に影響することがあります。
糖尿病のタイプ別に見る保険加入の傾向
糖尿病にはいくつかのタイプがあり、それぞれ保険加入の傾向が異なります。
2型糖尿病の場合
日本人の糖尿病患者の多くを占めるのが「2型糖尿病」です。生活習慣の乱れなどが主な原因とされています。
このタイプの方は、食事療法や運動療法、投薬によってHbA1cの数値が良好にコントロールされていれば、条件付きで通常の保険に加入できるケースも少なくありません。まずはご自身の数値を把握し、幅広い選択肢から検討することをお勧めします。
1型糖尿病の場合
「1型糖尿病」は、自己免疫などが原因でインスリンが分泌されなくなる病気で、生活習慣とは関係なく発症します。治療にはインスリン注射が不可欠となるケースがほとんどです。
インスリン治療を行っているため、通常の保険への加入ハードルは2型よりも高くなる傾向があります。しかし、1型糖尿病の方を対象とした保険商品や、インスリン治療中でも申し込める引受基準緩和型保険は存在します。若年層での発症も多いため、早めに将来の保障を確保することが大切です。
妊娠糖尿病の場合
妊娠中に初めて血糖値が高くなる「妊娠糖尿病」は、一般的な糖尿病とは区別されます。
多くの場合、出産後に血糖値は正常に戻ります。そのため、出産後に数値が改善し、医師から完治の診断を受ければ、通常の保険に加入できる可能性が高いです。ただし、妊娠中は加入できる保険が制限されることがあるため、タイミングに注意が必要です。
参考:国立成育医療研究センター「妊娠と妊娠糖尿病」
糖尿病でも入れる保険を探す際の注意点
保険選びで失敗しないために、必ず押さえておきたい注意点が3つあります。
告知義務違反は絶対に避ける
「少し数値をごまかしてもバレないだろう」「過去の入院は黙っておこう」と考えるのは非常に危険です。
保険契約時には、過去の健康状態や現在の数値をありのままに申告する「告知義務」があります。もし嘘をついて加入できたとしても、いざ給付金を請求する際に保険会社が調査を行い、事実と異なれば「告知義務違反」として契約が解除され、給付金も一切支払われません。
結果的に支払った保険料が無駄になるだけでなく、信用を失うことになります。必ず正確に告知を行いましょう。
参考:生命保険文化センター「病歴があったのに告知するのを忘れていたら?」
支払削減期間や保険料割増を確認する
引受基準緩和型保険などを選ぶ際は、保障内容とコストのバランスを慎重に確認してください。
- 支払削減期間:加入後1年間など、一定期間は病気で入院しても給付金が50%に削減される商品があります。
- 保険料の負担:通常の保険より割高な保険料を、将来にわたって支払い続けられるか、家計への影響をシミュレーションすることが大切です。
複数の保険会社で比較検討する重要性
最も重要なポイントは、「A社で断られたからといって、B社もダメとは限らない」ということです。
保険会社によって審査の基準(引受基準)は異なります。「HbA1cが〇〇%までならOK」「合併症がなければOK」といったラインは各社独自のものであり、公表されていません。
そのため、1社だけで判断せず、複数の保険会社の商品を比較し、ご自身の状況で最も良い条件で加入できるところを探すのが鉄則です。
糖尿病と保険に関するよくある質問(Q&A)
Q. 糖尿病だと生命保険に入れないのはなぜですか?
A. 糖尿病は、放置すると網膜症や腎症などの合併症を引き起こしたり、心筋梗塞や脳卒中のリスクを高めたりする病気だからです。健康な方と比べて保険金を支払う可能性が高いと判断されるため、加入に制限がかかることがありますが、病状が安定していれば加入できる保険はあります。
Q. HbA1cが高い場合でも保険に加入できますか?
A. 加入できる可能性はあります。通常の保険では難しい場合でも、「引受基準緩和型保険」であれば、HbA1cの数値に関する基準が緩やかに設定されていることがあります。また、治療によって数値が改善すれば、将来的に条件の良い保険に見直すことも可能です。
Q. 糖尿病は障害者等級いくつに該当しますか?
A. 糖尿病という診断だけで直ちに障害者手帳が交付されるわけではありません。しかし、インスリン治療を行っても血糖コントロールが困難な場合や、合併症により人工透析が必要になった場合、視力に障害が出た場合などは、その状態に応じて障害等級(1級〜3級など)に認定される可能性があります。認定基準は改正されることがあるため、最新情報は日本年金機構等の公的情報をご確認ください。
参考:日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」
Q. 特定の保険会社なら糖尿病でも入りやすいですか?
A. 「この会社なら確実に入りやすい」と一概には言えません。ある会社ではHbA1cの数値を重視し、別の会社では治療期間を重視するなど、審査基準が異なるためです。ご自身の具体的な数値や治療歴と、各社の基準との「相性」があるため、幅広く比較することが重要です。
Q. 糖尿病の教育入院でも給付金は受け取れますか?
A. 多くの医療保険では、「医師による治療を目的とした入院」であれば給付金の対象となります。教育入院も治療の一環とみなされるケースが一般的ですが、保険商品や約款、入院の実態(検査のみか、治療を含むかなど)によって判断が分かれる場合があります。加入している保険会社への確認が必要です。
糖尿病の保険選びは専門家に相談を
糖尿病の方がご自身に合った保険を見つけるためには、HbA1cの数値、治療薬の種類、合併症の有無など、多くの要素を考慮する必要があります。
自分の状況に合った保険を効率よく探す方法
インターネットで検索して出てくる情報は一般的なものであり、「あなたの今の数値で入れる保険」を即座に判定してくれるわけではありません。
自分一人で全ての保険会社の審査基準を調べ、比較するのは現実的に困難です。また、誤った自己判断で告知をしてしまうリスクも避けなければなりません。
まずは無料相談で加入の可能性を確認しよう
そこでお勧めなのが、保険のプロであるFP(ファイナンシャルプランナー)への相談です。
FPであれば、複数の保険会社の最新の引受基準を把握しており、あなたの具体的な数値や治療状況をもとに、「加入できる可能性が高い保険」や「条件が良い保険」を絞り込んで提案してくれます。
「まずは自分の状態で入れる保険があるか知りたい」という段階でも相談は可能です。将来の安心を手に入れるために、まずは無料相談を活用して、選択肢を整理することから始めてみてはいかがでしょうか。





