借金減額診断は無料なので怪しい?借金減額できるのは本当?借金が減らせるからくりやデメリット

借金減額診断は無料なので怪しい?借金減額できるのは本当?借金が減らせるからくりやデメリット

借金減額診断は無料なので怪しい?借金減額できるのは本当?借金が減らせるからくりやデメリット

借金をなんとかして減らしたい、返済できなくて困っている…という方には、合法的に借金減額できる「債務整理」がおすすめです!インターネット広告で見かけることの多い、「借金減額診断」の利用もおすすめです!

借金は債務整理という方法で正当に減額が可能です。借金減額診断は債務整理をしたら借金減額できるか?どんな方法でどれくらい減らせるのかを診断してくれるツールです。

しかし、「なぜ借金が減るの?」「借金減額診断なんて怪しい」と思う方も多いはず。

債務整理は、お金を借りた人・貸した人の両方を守るために国によって作られた制度で、怪しいものではありません。借金減額診断も弁護士事務所や司法書士事務所が運営しているものであれば、怪しくありません。

この記事では、借金減額ができる仕組みや借金減額診断について詳しく解説します。借金減額診断は怪しくないの?無料でできるからくりは?リスクやデメリットは?などの疑問にもお答えします。

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目次 表示

借金減額とは?借金が減る仕組みは大きく分けて2種類ある

借金を返済できずに悩んでる方は少なくありません。そんな方たちに向けて、借金を減額できる方法があります。

借金を減額する方法には大きく分けて2種類あります。1つ目は法律に則って借金を減額できる「債務整理」や「過払い金請求」、2つ目は金利の低い他社に借り換えて金利を減らす「借り換え」や「おまとめローン」です。

それぞれの方法について詳しくは後述しますので、先に簡単に紹介します。

債務整理すれば合法的に元金や利息を減免できる!過払い金を返済に充てられる可能性もある

債務整理は、借金を正当な手段で解決できる制度です。借金を返せなくて困っている人を救済することと、お金を貸した人(債権者)の損失を軽減することを目的として、国によって作られました。

将来利息をカットできる任意整理、元金を大幅に減額できる個人再生、債務を全額免除できる自己破産の3つの方法があります。

債務整理は借金を踏み倒すものではなく、借金を根本的に解決する方法です。また、過払い金が発生している方は、過払い金請求をすることによって、返還されたお金で借金を相殺して、減額したり完済したりできます。

現在では過払い金が発生している方は稀ですが、以下の条件を満たす方は発生している可能性が高いです。

  • 2010年より前にグレーゾーン金利で借入れしていた方
  • 最終返済日(完済)から10年経っていない方
債務整理や過払い金請求によって借金減額をしたい方は、弁護士や司法書士に依頼することで、スムーズに手続きができます。

借り換えやおまとめローンで他社から借り直せば、利息を減らせる!

借り換えやおまとめローンは、金利を下げることによって借金減額する方法です。

今現在の借入先よりも金利が低い他社に借り換えることで、金利が下がります。消費者金融のカードローンは、銀行のカードローンに比べると金利が高いことが多いです。

例えば、消費者金融から金利18%で借入している場合、銀行から金利14%で借りた方が、返済すべき借金の総額は減ります。

銀行の方が審査は厳しめですが、銀行に借り換えることで金利が下がる場合は、借り換えを検討してみましょう。

複数の借入先から借金している場合は、ひとつの借入先からまとめて借り直す、おまとめローンが有効です。

例えば、A社から金利18%で20万円、B社から金利18%で30万円、C社から金利15%で50万円借りている場合、別のD社からまとめて100万円借りると金利14%で借りられる可能性あり、利息が下がります。

借金減額診断とは?利用するときの流れ、からくり(仕組み)を知っておこう

借金減額診断とは、その名の通り、借金を減額できるかどうかを診断できるツールで、借金減額シミュレーターと呼ばれることもあります。ツールによって診断できる項目は異なりますが、主に以下の内容を診断できます。

  • 借金を減額できるかどうか
  • 借金を減額するのに最適の方法(おすすめの債務整理方法)
  • 借金をどれくらい減額できるか
  • 過払い金が発生しているかどうか
必要な情報を入力すれば、すぐにメールなどで診断結果がわかります。後日弁護士や司法書士から電話がかかってきて結果について詳しく説明されるケースが多いです。

借金減額診断を利用するときの流れを把握しておこう

借金減額診断を利用するときの流れは簡単です。実際にツールを使う前に流れを把握しておくと、より安心して利用できます。ツールによって違いはありますが、利用するときの一般的な流れは以下のようになります。

  • 必要な情報を入力する
  • 診断結果が返ってくる
  • 詳しく知りたい場合は弁護士や司法書士に相談
  • 解決方法のアドバイス

入力する必要のある情報は、借入額、毎月の返済額(支払い状況)、借入件数、借入時期、電話番号、メールアドレスなどです。

借入額などは、〇〇万円~〇〇万円と選択式になっていることが多いので、正確な額がわからない場合はだいたいの額を答えればOK。

情報を入力して送信したら、メールなどで診断結果がすぐに返ってきます。この時点での診断結果ははっきりしたものではなくざっくりとしたものが多いです。

「借金を減額できる可能性があります」「任意整理がおすすめです」「過払い金を取り戻せる可能性があります」などです。

その後、数日程度で弁護士や司法書士から電話がかかってきます。このときに具体的に報告できるよう、借金額や返済額を明確にしておくと、より詳しい結果を知ることができます。

借金減額診断は無料で利用できる!しかも匿名OK!借金減額の可能性が手軽にわかります

借金減額診断のメリットをまとめると、以下のようになります。

  • 24時間いつでも無料で利用できて匿名でOK。簡単な情報を入力するだけで利用できる
  • 弁護士や司法書士に相談するきっかけになる
  • 借金を減額できるどうか、どれくらい減額できるかなどを大まかに把握できる

借金減額診断は、無料かつ匿名で、24時間いつでも利用できるのが大きな特徴です。自身の借金を減額できるのかという可能性がわかり、弁護士や司法書士に相談するきっかけにもなります。

借金減額したいけれど、弁護士や司法書士に相談するのは勇気がいるという方には特におすすめです。30秒や60秒で結果がわかるものもあるので、気軽に利用してみましょう。

借金減額診断には無料で利用できるからくりがある

無料で利用できるなんて怪しいのでは?と思うのも無理はないですが、借金減額診断が無料利用できるのには「からくり」があります。

借金減額診断は、弁護士事務所や司法書士事務所が、相談者や依頼者を増やすことを目的として作られました。

今では借金問題を扱う弁護士事務所や司法書士事務所の多くが借金減額診断を提供しています。

弁護士事務所や司法書士事務所は借金に困っている人たちを探しているので、借金減額診断という「広告」を、SNSなど多くの人が目にする場所に載せて、相談してくれる人を増やそうとしています。

弁護士や司法書士にいきなり相談するのはハードルが高いと感じる方は多いです。誰でも無料で診断できるようにして、相談や依頼のきっかけを作ろうとしているのです。

借金減額診断を利用した後は、債務整理を行うべきかどうか、行うとすればどの方法がよいのか、などを弁護士や司法書士に相談する流れが一般的ですが、必ずしも相談する必要はありません。

借金減額診断を利用するだけでももちろんOKなので、 法律相談への入り口として利用してみましょう。

借金減額診断は怪しい?詐欺?誤解も多い

借金減額診断はよく、怪しい、詐欺などとも言われています。しかし、それらは誤解で、怪しくもなければ詐欺でもありません。

借金減額診断は、安全で信用できるツールです。

ではなぜ借金減額診断が怪しいと言われるのか、考えられる理由は次の3つです。

  • 診断しただけで借金減額できると勘違いしてしまうから
  • 診断しただけでブラックになると思われているから
  • 詐欺業者が紛れていることがあるから

それぞれを詳しく見ていきましょう。

借金減額診断を利用しただけで借金減額できるのではない

借金減額診断は、借金を減額できる!と大々的に書かれているため、診断しただけで借金を減らせるの?と勘違いする方もいるでしょう。実際には、債務整理などの手続きをしない限り、借金は減額できません。

借金減額診断は、あくまでも借金減額の「可能性」を診断するもので、債務整理の手続きに進むための第一歩という位置づけです。

また、債務整理についてよく知らず、借金を減額できるなんて嘘だと思っている方は、借金減額診断自体怪しいと感じるかもしれません。

借金減額診断を利用してブラックになることはない

借金減額診断を利用しただけでブラックリストに載ると誤解している方は少なくありません。

ブラックリストに載るのは、債務整理をした場合や借金を返済せずに滞納を続けた場合です。借金減額診断を利用してもブラックリストに載ることはありません。

債務整理をすると一定期間ブラックリストに載り、クレジットカードが使えない、ローンが組めないなどのデメリットを被ります。

借金減額診断には債務整理について詳しく書かれていないこともあり、債務整理のデメリットについてよく知らないまま手続きをしてしまった方は、詐欺と感じる可能性もあるでしょう。

詐欺業者が運営しているサイトが紛れていることがある

借金減額診断の運営元は、多くの場合、弁護士事務所や司法書士事務所です。しかし、一部、入力した情報を悪用しようとする詐欺業者や闇金が紛れており、借金減額診断が怪しいと言われる理由のひとつと考えられます。

弁護士事務所や司法書士事務所が運営する借金減額診断であれば、何ら問題はありません。借金問題を得意とする事務所であれば、なお安心して利用できます。

名前、住所、勤務先といった情報を入力する必要のあるサイト、診断料を取ろうとしてくるサイトは詐欺の可能性が高いです。くれぐれも注意しましょう。

借金減額診断を利用する上での注意点、リスク、デメリットは?

借金減額診断は怪しいものではありませんが、利用にあたってはいくつか注意点があります。最も注意すべきなのは詐欺サイトですが、ほかにも、リスクやデメリットとして以下の3つが挙げられます。

  • 診断は必ずしも正確ではない
  • 直接電話がかかってくることがある
  • すべての借金が減額できるわけではない

借金減額診断は簡単な情報をもとに、大まかに診断するツールなので、実際に債務整理したときと結果が同じというわけにはいきません。

診断結果は必ずしも正確ではないので、過信しないよう注意する必要があります。

任意整理がおすすめという診断結果が出ても実際には難しかったり、過払い金が発生してるという診断結果出ても実際には発生していなかったりということが起こり得ます。

また、借金減額診断では電話番号やメールアドレスの入力が必須です。弁護士や司法書士から直接電話がかかってくることもあり、デメリットだと感じる方もいるでしょう。

ただし、電話番号の入力は診断結果を伝えるために必要とされており、債務整理するよう強要されるようなことはありません。

電話がかかってきても債務整理する気がない場合は断ればよいだけです。弁護士や司法書士には守秘義務があるので、電話番号が減額診断以外の目的で使用されることもありません。

借金減額診断では、すべての借金が減額の対象にならないのもデメリットのひとつです。債務整理には、減額できない借金が存在します。

  • 減額できる借金:消費者金融のカードローン、クレジットカード会社のキャッシングなど
  • 減額できない借金:税金、年金、国民健康保険料、養育費、罰金など

債務整理で減額できない借金は、「非免責債権」と呼ばれ、借金減額診断で減額できるという結果が出ても実際には減額できません。

非免責債権は減額できませんが、他に債務整理の対象となる借金がある場合、そちらだけ減額することで返済負担は軽くなります。減額できない借金を抱えていても、借金減額診断を利用することに意味があります。

減額の対象か対象外かわからない借金がある場合は、弁護士や司法書士に相談することをおすすめします。

借金減額診断を選ぶ際のポイントを利用前にチェックしておこう

借金減額診断や借金減額シミュレーターは、数多く存在します。前述したように、悪質な業者が運営しているものもあるので、安心して利用するために、次のポイントをチェックしておきましょう。

  • 運営元が実在する弁護士事務所や司法書士事務所か
  • 名前や住所など個人情報の入力を求められないか
  • 無料で利用できるか
  • プライバシーポリシーが記載されているか

運営元は、必ず確認しましょう。弁護士事務所や司法書士事務所を名乗っていても実在しない場合もあります。

実在し、かつ実績のある事務所が運営している借金減額診断を利用しましょう。

ホームページを見て、債務整理を扱っているか、借金問題の実績が豊富か、利用した方の口コミが載っているかなどを確認しましょう。

電話番号やメールアドレス以外の個人情報を求めてくるもの、利用料や診断料のかかるものは利用してはいけません。

個人情報の取り扱いについて記載してあるプライバシーポリシーも確認しておくと安心です。

個人情報保護法は、事業者が個人情報を取得する際、プライバシーポリシーを公表するように定めています。プライバシーポリシーの内容に納得した上で利用しましょう。

LINE減額診断も利用してみよう!借金減額診断と仕組みは同じ

借金減額について、「LINEで相談できます」「LINEで相談を申し込む」という広告を見かけたことはないですか?

これらは「LINE減額診断」と呼ばれ、最近増えてきていますが、借金減額診断と仕組みは同じです。スマホのLINEアプリさえあれば簡単に診断できるので、より手軽に利用できるのが特徴です。

LINE減額診断も、借金減額診断を選ぶポイントと同様に、運営元や入力すべき情報、プライバシーポリシーの記載などを確認した上で利用すれば、安全に利用できます。

LINE減額診断は、弁護士事務所や司法書士事務所をLINE友だち登録して、トーク画面から質問に回答していくだけです。選択式の質問に回答し、具体的な悩みがあれば記述できる欄がある場合もあります。

LINEの方が利用しやすいという方は、気軽に利用してみましょう。

借金減額診断の利用後はどのような行動に移せばよい?

借金減額診断を利用した後は、診断結果をもとに弁護士や司法書士に相談し、借金の解決に向けて行動することをおすすめします。

借金減額診断で、「任意整理がおすすめ」、「自己破産がおすすめ」などという結果が出たら、債務整理による借金減額を検討し、借金問題に強い弁護士や司法書士に相談しましょう。

弁護士に相談するか司法書士に相談するか、状況に応じて選ぼう

債務整理は弁護士と司法書士のどちらにも相談できますが、対応できる業務には以下のような違いがあります。

弁護士 司法書士(認定司法書士)
1社あたり140万円を超える案件 ×
個人再生や自己破産の申し立て ×

司法書士のうち、債務整理を扱えるのは、認定司法書士のみです。

司法書士(認定司法書士)は、1社あたり140万円を超える案件を扱えません。また、個人再生や自己破産では、書類作成のみ代行でき、申立てを行うことはできません。

個人再生や自己破産を司法書士に依頼した場合、本人申立てとなり、裁判所とのやり取りを自分でしなければならず大変です。

弁護士にこのような制限はないので、どのような案件でも対応が可能です。1社あたりの借金が140万円を超える方、個人再生や自己破産を考えている方は、司法書士よりも弁護士に依頼した方がスムーズに手続きできるでしょう。

弁護士や司法書士に依頼すると督促がストップする

弁護士や司法書士に債務整理を依頼すると、督促が止まるというメリットがあります。

債権者には受任通知といって弁護士や司法書士が手続きを代理で行うことを記載した書類が送られますが、受任通知を受け取った後の督促は法律で禁止されているからです。

債務整理は自力手続きもできなくはないですが、自力で手続きしても督促は止まらず、時間や労力もかかるので、おすすめできません。

借金を返済できず借入先から何度も督促を受けている方は、督促がストップすれば精神的な苦痛が和らぎます。債務整理の手続きをスムーズに進めるためにも弁護士や司法書士に依頼しましょう。

借金についての相談は無料で行っている事務所が多いので、無料相談を有効に活用してみましょう。

借金減額ではなく自力で解決する際の方法や注意点は?

債務整理にはデメリットもあるので、借金を自力で解決したいと考える方もいるでしょう。自力で解決するなら次のような方法があります。

  • 節約する
  • 副業などで収入を増やす
  • 家族に立て替えしてもらう

家計を見直して節約すれば、借金の返済に充てられます。固定費、保険料、通信費など、減らせる出費がないか確認してみましょう。

副業や転職で収入を増やすのも方法のひとつです。収入が増えれば月々に返済できる額も多くなり、支払う利息も減らせます。

親など親族の中に立て替えをお願いできる方がいれば、一旦立て替えてもらう方法もあります。

しかし、これらの方法には注意点もあります。何度も返済を滞納していたり、借金を借金で返す自転車操業状態になっていたりする場合、自力で解決しようとするのは危険です。

収入を増やそうと無理して働きすぎて心身を壊してしまうリスクや、地道に節約を続けても借金を大して改善できないリスクもあります。

借金の返済が苦しいと感じているなら、自力で解決を目指すよりも債務整理の方が効果は高いです。

滞納してしまっている場合、すでにブラックリストに載っている可能性があるので、債務整理をしてもデメリットは意外と少ないです。

弁護士や司法書士には借金の状況を伝えて、自力で解決できるか、それとも債務整理した方がよいか、といった相談もできます。

相続財産に借金がある場合、借金減額か相続放棄かどちらがいい?

親が亡くなった場合など、相続人になると、プラスの財産(資産や財産)とマイナスの財産(借金)のどちらも引き継がなければなりません。

相続放棄すると、プラスの財産もマイナスの財産も相続する義務はなくなります。借金だけを相続放棄するということはできません。

相続放棄には、借金を引き継がなくて済むメリットや遺産分割協議におけるトラブルからも回避できるメリットがありますが、資産も相続できなくなる点に注意が必要です。

故人の財産をしっかりと調査した上で、相続するか相続放棄するか判断する必要があるでしょう。

相続放棄する場合は、相続の開始を知った日から3ヵ月という期限があるので、迅速に手続きしましょう。手続きは複雑なので、相続放棄の判断も含めて、弁護士や司法書士に相談することをおすすめします。

借金減額したいときの相談窓口は色々ある!金融庁がおすすめする相談先を紹介

借金減額について相談できるのは、弁護士事務所や司法書士事務所だけではありません。金融庁は、「債務整理(借金問題)についての相談先」として、以下の機関をおすすめしています。

  • 日本司法支援センター(法テラス)
  • 日本弁護士連合会
  • 日本司法書士連合会
  • 日本貸金業協会
  • 全国銀行協会
  • 日本クレジットカウンセリング協会

それぞれの機関について簡単に紹介します。

日本司法支援センター(法テラス)は収入の少ない方におすすめ

日本司法支援センターは通称「法テラス」と呼ばれ、法的トラブルの解決を目的として、国によって設立されました。法テラスはさまざまな業務を行っていますが、借金の相談ができるのは「民事法律扶助業務」です。

民事法律扶助業務では、経済的に余裕のない方を対象に、無料法律相談や債務整理費用の立て替えを行っています。

定められた収入要件や資産要件を満たせば、無料法律相談や立て替えを利用できます。法テラスで債務整理すると、一般的な費用よりも安く手続きできるので、収入の少ない方や無職の方は法テラスへの相談をおすすめします。

日本弁護士連合会(日弁連)は全国に約300ヵ所、法律相談センターがある

日本弁護士連合会は、弁護士への指導や監督など、さまざまな活動を行っている機関で、日本の弁護士はすべて日弁連に登録されています。

全国約300ヵ所に弁護士会館など弁護士会の法律相談センターがあるので、借金についての相談もできます。

相談時間は約30分、費用は5,500円前後です。(地域や相談内容によって料金は変わります)

「ひまわり相談ネット」を利用すれば、全国の弁護士会の法律相談センターに予約ができます。最寄りの法律相談センターに電話1本で予約ができる「ひまわりお悩み110番」もあります。

日弁連の公式サイトでは、弁護士の検索ができたり、相談窓口を探したりもできるので、活用してみてください。

日本司法書士連合会(日司連)は、全国に司法書士総合相談センターがあり、無料で相談ができる

司法書士が業務を行うには司法書士会に入る必要があり、日本司法書士連合会は、全国に約50ある司法書士会を会員とする組織です。司法書士には、借金問題、家・土地、相続などさまざまなことを相談できます。

借金問題では、多重債務に陥ってどうしようもない状況にいる、多額の借金で返済できる限度を超えてしまった、亡くなった家族の借金を相続したくないなど、さまざまなケースの相談が可能です。

日本司法書士連合会の公式サイトから、全国にある司法書士総合相談センターを検索できるので、最寄りの相談センターを探してみてください。

相談できる曜日や時間は決まっていることが多いですが、無料で相談ができます。

日本貸金業協会は、悩みに合わせて専門の相談員がアドバイスをくれる

日本貸金業協会には、専門の相談員がいる窓口があるので、借金についての相談ができます。貸金業相談・紛争解決センター(03-5739-3861)、指定紛争解決機関(03-5739-3863)の他、Web相談にも対応しています。

借入れで疑問があったら、返済に困ったら、家計管理や生活再建に不安があったら、迷わず相談してみましょう。公平中立な立場から適切なアドバイスや必要な情報を提供してくれます。

悩みに合わせて、専門の相談員が対応してくれます。固定電話からは通話料金が発生しますが、相談料は無料です。受付時間は9:00~17:00です。

全国銀行協会(全銀協)のカウンセリングサービスを利用すれば、電話や面談で相談できる

一般社団法人全国銀行協会は、借金に悩む人が相談できるように、カウンセリングサービスを実施しています。借入れや預金など、銀行との取引がある方が対象です。

自己破産の件数はここ数年増えており、多重債務問題への対応が重要な課題です。借金に悩む方を減らすべく、全銀協では、平成11年よりカウンセリングを行っています。

カードローンや住宅ローンなど借金の返済が困難になっている方に向けて、電話または面談での相談を行っており、専門のカウンセラーや銀行業務に習熟した職員が相談に応じてくれます。

電話での相談は随時受け付けており、空きがあればそのまま相談も可能です。面談での相談を希望する場合は、予約した上で東京にある全国銀行協会相談室まで行く必要があります。

日本クレジットカウンセリング協会は、借金の相談や任意整理が無料でできる

JCCO 公益財団法人日本クレジットカウンセリング協会は、消費者ローンやクレジットの利用が原因で多重債務に陥った方に向けて、無料相談や家計カウンセリングを行っている組織です。

多重債務ほっとライン(0570-031640)に電話すると、無料で相談ができ、解決策を助言してもらえます。カウンセリングが必要と判断された方は、全国各地にある相談室やセンターで、無料でカウンセリングを受けられます。

家計カウンセリングといって、家計簿の付け方、節約術、クレジットカードの正しい使い方などを指導してもらえます。

カウンセリングで任意整理での解決が向いていると判断された場合、無料で任意整理を行えます。任意整理には通常1社あたり5~15万円の費用がかかるので、無料で手続きできるのはお得です。

借金減額以外に公的支援を利用できる人もいる

ケガや病気によって、思うように働けず借金を返済できない場合は、公的支援を利用できる可能性が高いです。

ケガや病気で収入が減っても、借金が減額されたり免除されたりすることはありません。公的支援を利用して借金の返済に充てるとよいでしょう。

利用できる可能性のある公的支援は次の5つです。

  • 傷病手当金
  • 医療費控除
  • 高額療養費制度
  • 限度額適用認定
  • 自立支援医療制度

それぞれの制度について簡単に紹介します。

傷病手当金は、ケガや病気で休業中に支給を受けられる

傷病手当金は、ケガや病気で仕事を休んだときに事業主から十分な報酬が支給されなかった場合、健康保険から支給される手当金です。

支給が開始される以前12ヶ月間の各標準報酬月額の平均÷30日×(2/3)が支給されます。

被保険者であること、業務外のケガや病気であること、労務不能であること、給与の支払いがないこと、4日以上仕事を休んでいることが支給の条件となります。

仕事中以外のケガや病気によって働けず、連続して休んだ4日目以降の欠勤に対して支給され、通算1年6ヵ月間支給を受けられます。

ただし、傷病手当金で支給される額より多くの報酬を受けていた場合、傷病手当金は利用できません。

医療費控除は、支払った医療費が一定額を超えた場合に最大200万円の控除が受けられる

医療費控除は、支払った医療費が一定額を超えた際に、最大200万円所得控除を受けられるものです。

自身のほか、生計を共にする配偶者や親族の医療費も含まれます。診療、治療、療養にかかった費用のほか、入院中の食事代や病院までの交通費なども対象となります。

控除額は、「実際に支払った医療費の合計額-保険金などで補てんされる金額-10万円」で計算されます。

医療費控除は、自分で所轄の税務署に「医療費控除の明細書」に必要事項を記入し、確定申告をすることで受けられます。申請や詳細については所轄の税務署へ問い合わせてみてください。

高額療養費制度を利用すれば医療費が高くなった際の支払い負担が減らせる

高額療養費制度は、病院や薬局で支払う医療費が、1ヵ月の自己負担限度額を超えた場合に、超えた分が後から払い戻しされる制度です。

【医療費の自己負担額】
・健康保険を利用すると:窓口負担額は、その1~3割

ただし、入院や手術などで医療費が高額になると、自己負担限度額を超えることがあります。

自己負担限度額は所得や年齢に応じて異なり、世帯ごとに上限が決められています。

自己負担限度額を超えた月は高額療養費制度を利用することで、支払いの負担が軽減されます。条件を満たせばさらに軽減できる制度もあります。

制度を利用する際は、自身が加入している健康保険組合や国保、共済組合などの公的医療保険に申請書を提出する必要があります。手続きの流れは公的医療保険によって異なるので問い合わせてみましょう。

申請には期限があるのでできるだけ早く行いましょう。審査があるので、払い戻しされるまでに3ヵ月程度かかります。また、先進医療にかかる費用、入院中の食事代や差額ベッド代などは対象外です。

限度額適用認定は、認定証を提示することで窓口での支払い負担が軽減される

限度額適用認定は、病院や薬局で支払う医療費の負担が自己負担限度額を超えた分に関しては、窓口で支払う必要がなくなる制度です。

高額療養費制度は超過分も一旦窓口で支払い、後から払い戻しされますが、限度額適用認定は超過分を窓口で支払う必要がないので、支払い時の負担が軽減されるのが特徴です。

窓口での支払いの際に、「限度額適用認定証」を提示することで、1ヶ月の窓口での支払いが自己負担限度額までになります。

ただし、高額療養費制度と同様に、入院時の食事代や差額ベッド代など保険外負担分に関しては対象外となります。

自立支援医療制度は、精神疾患に対する医療費を軽減できる

自立支援医療制度は、心身の障害(精神疾患)に対する医療を受ける際に、医療費の自己負担額が軽減される制度です。

所得によって決められている医療費の自己負担限度額を超えた場合に利用しましょう。自己負担額を軽減できます。

対象となるのは、次の3つのうちどれかに該当する方です。

  • 精神通院医療:統合失調症などの精神疾患があり通院による治療を継続的に行う必要のある人
  • 更生医療:身体障害者手帳の交付を受け治療によって効果が期待できる18歳以上の人
  • 育成医療:身体に障害があり治療によって効果が期待できる18歳未満の人

申請や詳細については、お住まいの市区町村の保険課や福祉課に問い合わせてみましょう。

【債務整理】3つの方法について詳しく紹介!それぞれにメリット・デメリットがある

債務整理には、任意整理、個人再生、自己破産という3つの方法がありますが、どの方法が適しているかは人によって異なります。それぞれの方法の特徴やメリット・デメリットを紹介します。

【任意整理】将来利息をカットできる!債務整理の中で最も利用者が多い

任意整理は、債権者と交渉することによって、将来利息をカットしてもらう方法です。和解後、元金のみを3年または5年に分けて返済していきます。

過払い金が発生している場合を除き、元金のカットはできませんが、将来利息のほかに経過利息や遅延損害金をカットできる場合もあります。

弁護士や司法書士に依頼すれば交渉をお任せでき、手続きも他の債務整理に比べて簡単なので、3つの方法の中では最も利用者が多いのが特徴です。

任意整理の利用条件は以下の3つです。

  • 返済の意思があること
  • 元金を3年または5年で完済できる見込みがあること
  • 返済できるだけの安定した収入があること
和解後は、3年または5年で返済していく必要があるので、これらの条件は満たさなくてはいけません。

任意整理には次のようなメリットがあります。

  • 将来利息をカットして返済負担を軽減
  • 整理したい借入先を選択できる
  • 費用が比較的安い
  • 手続きにかかる期間が短い
  • 周囲に知られにくい

任意整理の大きなメリットは、整理したい借入先を選べることです。個人再生と自己破産ではすべての借金が整理の対象となってしまいますが、任意整理は整理したくない借金を残すことができます。

住宅ローンや自動車ローン、保証人付きの借金などは除外して手続きすることで、財産を没収されたり保証人に迷惑をかけたりする心配がなくなります。

任意整理は1社あたりの費用が5~15万円と他の債務整理に比べて安いのもメリットです。手続きにかかる期間も3~6ヵ月ほどで早いです。

任意整理は裁判所を介す手続きではないので、周囲に知られにくいというメリットもあります。任意整理をしても会社に知られることはないですし、家族に知られる心配もありません。

一方、デメリットは次のとおりです。

  • 約5年間ブラックリスト入りする
  • 和解に至らず交渉が失敗に終わることもある
  • 基本的に元金はカットできないので、他の債務整理に比べると減額幅は小さい

どの債務整理にも共通するデメリットですが、任意整理をすると個人信用情報機関に事故情報が登録され、いわゆるブラックリストに載った状態となります。

個人信用情報機関には、CIC、JICC、KSCの3つがあり、借入先によって登録されている機関は異なります。ブラック入りする期間も機関ごとに異なりますが、任意整理の場合、約5年間登録されます。

ブラックリスト入りしている間は、次のようなことができなくなります。

  • クレジットカードを作ったり利用したりすること
  • 新たにお金を借りること
  • ローンを組むこと
  • 借金の保証人になること

ブラック入りすると、主にお金を借りるときに支障が出るようになります。クレジットカードやローンの審査では、個人信用情報のチェックがあるので、事故情報が載っていると審査に落ちてしまいます。

ブラック入りしている間は、クレジットカードが使えないので、支払いは、現金払い、プリペイドカード、デビットカードなどで代用することになります。お金を借りることも保証人になることもできなくなります。

また、任意整理は和解に至らないケースがあるのもデメリットのひとつです。交渉に応じるかどうかは債権者次第なので、債権者が応じなればそもそも任意整理はできません。

弁護士や司法書士に依頼せず自力で交渉する場合、債権者は応じないことが多いです。任意整理の成功率を上げるためにも専門家へ依頼することをおすすめします。

さらに、任意整理は基本的に元金のカットができません。他の債務整理と比較すると減額幅が小さいのもデメリットです。ただし、将来利息が大きい借金に対して、任意整理は非常に有効な方法です。

リボ払いなど利息の割合が大きい借金は、任意整理することで大幅なカットが可能です。利息の低い借金にはおすすめできかねますが、利息の高い借金の返済に悩んでいる方に任意整理は効果的です。

【個人再生】元金も大幅に減額できる!マイホームを守れるメリットがある

個人再生は裁判所を介して借金を減額してもらう方法です。借金の総額を約5分の1(総額が3,000万円以上の場合は約10分の1)に減額できます。減額された借金は、3年または5年で返済していく必要があります。

例えば、借金が1,000万円の場合なら約200万円に、4,000万円の場合なら約400万円に減額が可能です。

個人再生には以下の3つの利用条件があります。

  • 減額された借金を3年または5年で返済できる見込みがあること
  • 返済できるだけの安定した収入があること
  • 債務の総額が5,000万円以下であること
減額された借金は、3年または5年で返済していく必要があるので、継続または反復した収入があることが大切です。

個人再生には次のようなメリットがあります。

  • 借金の総額を約5分の1または約10分の1に減額できる
  • 住宅ローン特則を利用すればマイホームを維持できる
  • ギャンブルや浪費が原因の借金でも問題ない

借金を元金も含めて大幅に減額できるのが個人再生のメリットです。住宅ローン特則(住宅資金特別条項)を利用することで、個人再生の手続きから住宅ローンを除外することもできます。

また、個人再生では借金の理由は関係ないので、ギャンブルや浪費が原因の借金でも問題ありません。

自己破産の場合、マイホームは競売にかけられてしまいますが、個人再生では住宅の処分を避けられます。マイホームを守りたい方、ギャンブルや浪費によって多額の借金を抱えている方には特に、個人再生はおすすめです。

一方、個人再生には次のようなデメリットがあります。

  • 約5年間ブラックリスト入りする
  • 保証人や連帯保証人に迷惑がかかる
  • 高額な費用がかかる
  • 手続きにかかる期間が長い
  • 官報に住所と名前が掲載される

個人再生も任意整理同様にブラックリスト入りは回避できません。また、個人再生と自己破産の場合、保証人や連帯保証人付きの借金は、本人に代わって保証人や連帯保証人に支払いの義務が生じます。

保証人や連帯保証人も返済できない場合、一緒に債務整理せざるを得ないこともあります。

個人再生にかかる費用相場は約50~80万円です。裁判所を介すため裁判所費用がかかり、手続きが複雑なため、弁護士や司法書士に支払う報酬も高額になりがちです。

手続きにかかる期間が長いのもデメリットのひとつです。必要な書類が多いので、申立ての準備だけで半年ほどかかり、トータルで1年~1年半を要します。

個人再生と自己破産は、官報という国が発行する機関誌に、住所と名前、債務整理をしたという情報が掲載されます。

官報への掲載はデメリットではありますが、一般の人で官報を見ている方はまずいないので、官報をきっかけに債務整理したことを周囲に知られるという心配はないでしょう。

ただ、闇金は官報を見て勧誘を行っている可能性があるので、闇金からの勧誘には応じないよう、気を付けましょう。

【自己破産】借金をチャラにできる!デメリットが多いけれどそれ以上にメリットが大きい

自己破産は裁判所を介して、借金を0にしてもらう手続きです。多額の借金があっても破産手続きをして裁判所から免責許可が下りれば、すべて返済の義務はなくなります。

利用条件は、支払い能力がないことです。任意整理、個人再生のように安定した収入がある方は利用できないのが特徴です。

自己破産には次のようなメリットがあります。

  • 借金を0にできる
  • すべての財産がなくなるわけではない
  • 収入がなくても利用できる

債務整理の中で減額効果は最大で、借金がチャラになるというのは大きなメリットです。また、自己破産すると財産を全部失うというイメージが強いですが、実は残せる財産も多くあります。

処分の対象になる財産は、20万円以上の価値があるものだけです。生活する上で最低限必要な財産(99万円以下の現金、家具、家電、寝具、日用品)などは処分の対象ではないので残せます。

任意整理、個人再生のように安定した収入がなくても自己破産ならできるので、無職の方や生活保護を受給している方でも問題ありません。

収入の少ない方にとって、自己破産は最善の借金解決策として、よく利用されています。

一方、デメリットは次のとおりです。

  • 約5~10年ブラックリスト入りする
  • 保証人や連帯保証人に迷惑がかかる
  • 20万円以下の価値がある財産は処分の対象
  • 手続き中は制限のかかる職業がある
  • 官報に住所と名前が掲載される
  • 手続中は引っ越しや旅行に裁判所の許可が必要
  • 郵便物が破産管財人に転送される場合がある
  • 免責不許可事由がある

自己破産には、借金を0にできるという大きなメリットがあるので、デメリットは他の債務整理に比べると多いです。ブラック入りする期間は最も長く、家や車など20万円以上の価値がある財産も没収されます。

手続き中は一部就けなくなる職業があったり、引っ越しや旅行は裁判所の許可を得てから行わなければならないのも自己破産ならではの特徴です。

就けなくなる職業は、士業、貸金両者、生命保険の募集人、質屋などです。手続きが終われば、再び就けるようになります。

また、自己破産には免責不許可事由があり、該当すると免責が下りず借金はなくなりません。例えば、ギャンブルや浪費による借金である場合、一部の債権者だけに返済した場合、財産を隠した場合などが該当します。

自己破産は大きく同時廃止事件と管財事件に分けられますが、めぼしい財産がない場合や初めての自己破産の場合、多くは同時廃止事件として処理されます。

管財事件になると破産管財人が選任され、手続きに時間も費用もかかりますが、同時廃止事件になると時間も費用も抑えられます。費用の目安は同時廃止事件が30~50万円、管財事件が80~130万円です。

債務整理にはブラックリストへの掲載をはじめ、それぞれにデメリットがありますが、借金を減額したりなくしたりできるメリットはとても大きいです。

ブラックリストに載ると、戸籍に掲載される、保険に入れなくなる、選挙権がなくなるなど、事実とは違う噂も流れていますが、そのようなことは一切ありません。

デメリットは事前に理解しておくことで対策できるケースもあるので、メリット・デメリットについて正しく知っておくことが大切です。

【過払い金請求】過払い金が発生していれば、返還請求して借金を減額できる

過払い金とは、法律で規定された上限を超えて、貸金業者に支払っていた利息のことです。ひと昔前は、お金を貸し付ける際に「出資法」と「利息制限法」という2つの法律がありました。

  • 出資法:上限29.2%
  • 利息制限法:上限15~20%(貸付額によって異なる)

このように2つの法律の上限利率には大きな違いがあったため、出資法の上限ギリギリで貸し付ける貸金業者が多くいました。

利息29.2%の借金を返済するのは困難です。返済できなくなる人が続出し、2010年6月の法改正によって出資法の上限利率は利息制限法と同じ15~20%に統一されました。

出資法と利息制限法の上限利率の差は「グレーゾーン金利」と呼ばれ、グレーゾーン金利で借りた借金の利息が「過払い金」です。

過払い金は返還請求をすることで取り戻せます。法改正以前の2010年以前に消費者金融やクレジットカード会社から借入れしていた方は、グレーゾーン金利で借りている可能性があります。

過払い金の対象となるのはキャッシングで、ショッピングで過払い金が発生することはありません。また、銀行カードローンは過払い金の対象外です。

過払い金は、最終返済日(完済)から10年経つと時効を迎えてしまいます。過払い金が発生していても時効になっていれば返還請求しても1円も取り戻せません。

完済から10年経っていても借入と完済を繰り返していた方は過払い金が発生しているケースがあります。もしかして…と心当たりのある方は、早めに弁護士や司法書士に相談しましょう。

借金減額診断で過払い金が発生している可能性があるかわかる場合もあります。

【借り換え】低金利のカードローンに乗り換えて利息を減らすことで返済額を減らせる

そもそも、なぜ借金減額しないと返済が辛くなるのか、理由のひとつは「利息」です。

金融機関からお金を借りると、元金に利息をプラスして返済する必要があります。たとえ借入れした額が少額だったとしても、金利が高かったり返済にかかる期間が長かったりすると、利息は膨らみます。

利息は、カードローンの商品によってさまざまですが、利息が高いローンほど審査に通過しやすく、利息が低いローンほど審査が厳しいという特徴があります。

一般的に、消費者金融のカードローンの金利は年利18%前後で、少額を借りるほど金利は高くなります。借金に苦しんでいる人の中には、金利の高いカードローンを利用しているという方も多いでしょう。

誰もが審査を通過できるわけではないですが、借り換えをして、今よりも低金利のカードローンに乗り換えれば、月々の返済額を減らせます。

金利は数%下がるだけでも、総返済額に大きな差が出ることがあります。消費者金融よりも金利が低めの、銀行カードローンに借り換えるのがおすすめです。

金利が下がり、月々に返済できる元金が増えれば、スピーディーに完済できます。

【おまとめローン】借入先をひとつにすることで利息を減らし、返済の管理もしやすくなる

借り換えと似た方法におまとめローンがあります。借り換えは、借入先が1社の場合に効果のある方法ですが、複数の金融機関から借入れしている場合は、おまとめローンで借金減額を図れます。

基本的に少額を借りると金利は高くなるので、複数社から少額ずつ借りるよりも、1社からまとめて借りた方が金利を抑えられます。

おまとめローンで借金を一本化することで、利息が減るだけでなく、返済の管理がしやすくなるというメリットがあります。

複数社から借入れしている場合、返済日や返済額は金融機関によって異なり、うっかり返済し忘れることもあるでしょう。おまとめローンなら返済日が月1回になり、管理しやすくなります。

しかし、借り換えと同じく誰もが審査を通過できるわけではなく、おまとめローンを利用できない方もいます。また、借金の状況によっては返済期間が長引いてしまい、さほど効果を感じられないケースもあります。

どれくらいの効果が得られるのか、返済シミュレーションをして、検討してみましょう。

借り換えとおまとめローンは、利息を減らすことで借金減額が可能ですが、「借金をし直す」ことになります。債務整理のように借金を根本的に解決する方法ではないですが、今借りている借金の金利が高い場合、検討する価値はあるでしょう。

借金減額するときの判断基準は?どの手続きを選べばいい?

借金を減額する方法として、債務整理、過払い金、借り換え、おまとめローンを紹介しましたが、どの手続きを選ぶかの判断基準は何なのでしょうか?

元金を3年または5年で返済可能なら任意整理が向いている

債務整理をする場合は、「任意整理で解決可能か」が判断基準のひとつです。

利息をカットして元金のみを3年または5年で返済が可能かシミュレーションしてみて、問題なければ任意整理で解決できるでしょう。

利息の高いリボ払いによる借金を減額したい方にも任意整理がおすすめです。

任意整理では返済が難しそう…という場合は個人再生、自己破産を検討することになります。

財産を守りながら借金を減額したい方には個人再生が向いている

個人再生には、住宅ローン特則があり、住宅ローン付きの家を守れるというメリットがあります。車、預貯金、保険などの財産も守りながら手続きでき、元金も大幅に減額できるのが特徴です。

住宅ローン返済中の方はもちろん、個人再生には借金の理由を問われないメリットがあるので、ギャンブルや浪費による借金に悩んでいる方にもおすすめです。

借金をゼロにしたい方や収入のない方には自己破産が向いている

自己破産は債務整理の中では最終手段といえる方法です。借金を返済できる見込みがなく、すべての借金を無くしたい方には最善の手続きです。

任意整理や個人再生のように減額後に返済を続けていけない方、収入がなく生活保護を受給している方にも自己破産はおすすめです。

債務整理の前にまずは過払い金かあるかチェックしよう

過払い金によって、借金を減額または完済できるケースもあります。過払い金が発生しているかどうかの計算は複雑なので、弁護士や司法書士に相談し、債務整理の前にまずは過払い金の有無をチェックしましょう。

過払い金が発生していた場合、返還された過払い金で借金を完済できればブラックリストに載ることはないので、デメリットは何もありません。

過払い金が返還されてもなお借金が残った場合は任意整理として扱われるので、ブラックリストに載ります。

借り換えやおまとめローンは利息が減れば返済できる人に向いている

借り換えやおまとめローンは、借金そのものを減額するのではなく、利息を減らす方法です。返済が厳しい場合は債務整理の方が向いている可能性が高いです。

高金利の借金をしている方や複数社から借金していて一元化することで利息の負担を軽減できる方には、借り換えやおまとめが有効です。

借金減額や借金減額診断についてのQ&A

借金減額、借金減額診断について、よくある質問と答えをまとめましたので、参考にしてみてください。

Q.借金減額にはどんな方法がある?

A.債務整理、過払い金請求、借り換え、おまとめローンなどがあります。

債務整理や過払い金請求は法律に従って正当に借金を減額できる方法です。借り換えやおまとめローンは金利を下げることによって借金減額が可能です。

Q.借金減額診断で何がわかる?

A.借金を減額できるかどうか、どれくらい減額できるか、おすすめの債務整理方法はどれか、などがわかります。

借金解決のプロである弁護士や司法書士が、借金減額の可能性について診断してくれます。

Q.借金減額診断を利用すると、ブラックリストに載る?

A.載りません。

ブラックリストに載るのは債務整理をしたときや滞納したときなので、借金減額診断を利用しただけで載ることはありません。

Q.借金減額診断は安全で信用できる?

A.弁護士事務所や司法書士事務所が運営しているものは、安全で信用できます。

安全に利用するために、運営元は必ず確認してください。氏名や住所の入力を求めてきたり、利用料が発生したりするものは詐欺サイトの可能性が高いので、注意しましょう。

診断結果は信用できますが、簡単な情報をもとにざっくりと診断されているので、正確ではない場合もあります。

Q.借金減額診断のメリット・デメリットは?

A.メリットは、無料かつ匿名で利用できること、専門家に相談しやすくなること、借金減額の可能性が大まかにわかることです。デメリットは、結果が必ずしも正確ではないこと、電話がかかってくること、減額できない借金もあることです。

借金減額診断では簡単な情報しか入力しないため、診断結果はざっくりとしています。税金や年金など非免責債権は減額できない点にも注意しましょう。

Q.借金減額したい場合の相談先は?

A.弁護士事務所、司法書士事務所、日本司法支援センター(法テラス)、日本弁護士連合会、日本司法書士会連合会、日本貸金業協会、日本クレジットカウンセリング協会全国銀行協会などに相談できます。

金融庁もこれらの相談先をおすすめしています。

Q.借金減額するか相続放棄するかの判断基準は?

A. 故人の財産を調査し、弁護士や司法書士に相談しましょう。

遺産相続では、財産や資産といったプラスの財産の他にマイナスの財産である借金も相続されます。相続放棄するとプラスの財産もマイナスの財産も手放すことになります。

まずは借金減額診断を利用して、弁護士や司法書士に借金が減らせるか相談してみよう

借金問題はできるだけ早く誰かに相談することが、解決への第一歩です。返済できないまま放置していても、状況は悪化する一方です。滞納すると最終的に財産を差し押さえられるリスクがあります。

まずは借金減額診断や借金減額シミュレーターを利用して、借金の減額が可能か、どれくらい減額が可能か、大まかに把握しましょう。

借金減額診断は怪しいものではなく、借金を減額したいと考えている方が利用するのに有効なツールです。

運営元、入力する情報、プライバシーポリシーなどを確認した上で利用しましょう。

続けて弁護士や司法書士に相談することで、最適なアドバイスを受けられます。債務整理方法にはそれぞれ異なる特徴があり、自分で選ぶのは難しいものです。専門家に最適な方法を提案してもらうことが大切です。

借金は、借り換えやおまとめローンなど、債務整理以外で解決できるケースもあります。借金の相談は無料で行っている事務所が多いので、無料相談を積極的に利用して、債務整理の必要性や解決方法を相談してみましょう。

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